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(平成七年法律第百二号)
施行日: 基準日時点
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沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法
平成七年法律第百二号
沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、駐留軍用地及び駐留軍用地跡地が広範かつ大規模に存在する沖縄県の特殊事情に鑑み、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別の措置を講じ、もって沖縄県の自立的な発展及び潤いのある豊かな生活環境の創造を図ることを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 駐留軍用地 沖縄県の区域内において、駐留軍(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)に基づき日本国にあるアメリカ合衆国の軍隊をいう。以下同じ。)が日米安保条約第六条の規定に基づき使用することを許されている施設及び区域に係る土地をいう。
二 駐留軍用地跡地 日本国との平和条約の効力発生の日から琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日の前日までの間においてアメリカ合衆国が沖縄県の区域内において使用していた土地で当該土地の所有者等(所有者又は賃借権その他政令で定める権利を有する者をいう。以下同じ。)に返還されているもの又は同協定の効力発生の日以後沖縄県の区域内において駐留軍が日米安保条約第六条の規定に基づき使用することを許されていた施設及び区域に係る土地で当該土地の所有者等に返還されているものをいう。
三 関係市町村 駐留軍用地又は駐留軍用地跡地が所在する市町村をいう。
(基本理念)
第三条 駐留軍用地跡地は、戦後長期間にわたって駐留軍によって使用された後にようやく返還される沖縄県の貴重な土地資源であることに鑑み、二十一世紀における沖縄県の自然、経済、社会等に係る新たな展望の下に、沖縄県の自立的な発展及び潤いのある豊かな生活環境の創造のための基盤として、その有効かつ適切な利用が推進されなければならない。
2 国は、駐留軍用地が日米安保条約により我が国が駐留軍に提供してきたものであること及びその返還を機とする沖縄県の発展が我が国の発展に寄与するものであることに鑑み、沖縄県及び関係市町村との密接な連携を確保しつつ、国の責任を踏まえ、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を主体的に推進しなければならない。
3 駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に当たっては、当該土地の返還を受けた所有者等の生活の安定が図られるよう必要な配慮がなされるものとする。
(国の責務)
第四条 国は、前条の基本理念(次条において「基本理念」という。)にのっとり、沖縄県及び関係市町村との密接な連携の下に、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。
2 政府は、この法律の目的を達成するため、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を推進するため必要な法制上、財政上、税制上又は金融上の措置その他の措置を講じなければならない。
(地方公共団体の責務)
第五条 沖縄県及び関係市町村は、基本理念にのっとり、国との適切な役割分担を踏まえ、当該地域の状況に応じた駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を推進するため必要な駐留軍用地跡地の利用に関する整備計画の策定その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
(国、沖縄県及び関係市町村の協力)
第六条 国、沖縄県及び関係市町村は、この法律の目的を達成するため、相互に協力しなければならない。
(駐留軍用地又は駐留軍用地跡地の所有者等の協力)
第七条 駐留軍用地又は駐留軍用地跡地の所有者等は、国、沖縄県又は関係市町村が実施する施策に協力するとともに、これらの土地が第二十条第一項の市町村総合整備計画及び第二十一条第一項の県総合整備計画(以下単に「総合整備計画」という。)に即して有効かつ合理的に利用されるよう努めるものとする。
第二章 返還実施計画等
(返還実施計画)
第八条 国は、合同委員会(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(第三十一条第二項において「日米地位協定」という。)第二十五条に規定する合同委員会をいう。以下同じ。)において返還が合意された駐留軍用地の区域の全部について、返還後において当該土地を利用する上での支障の除去に関する措置を当該土地の所有者等に当該土地を引き渡す前に講ずることにより、その有効かつ適切な利用が図られるようにするため、速やかに、当該駐留軍用地の返還に関する実施計画(以下この条及び第十一条第一項「返還実施計画」という。)を定めなければならない。ただし、駐留軍用地の所有者等が、自ら当該土地を使用する目的で行った申請に係る返還については、この限りでない。
2 返還実施計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 返還に係る区域
二 返還の予定時期
三 第一号の区域内に所在する駐留軍が使用している建物その他土地に定着する物件の概要及び当該建物その他土地に定着する物件の除却をするとした場合に当該除却に要すると見込まれる期間
四 第一号の区域において次に掲げる事項について、調査を行う区域の範囲、調査の方法、調査に要すると見込まれる期間及び調査の結果に基づいて国が講ずる措置に関する方針
イ 土壌汚染対策法(平成十四年法律第五十三号)第二条第一項に規定する特定有害物質又はダイオキシン類(ダイオキシン類対策特別措置法(平成十一年法律第百五号)第二条第一項に規定するダイオキシン類をいう。ロにおいて同じ。)による土壌の汚染の状況
ロ 水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第二条第二項第一号に規定する物質又はダイオキシン類による水質の汚濁の状況
ハ 不発弾その他の火薬類の有無
ニ 廃棄物の有無
ホ その他政令で定める事項
3 国は、返還実施計画を定めようとするときは、あらかじめ、沖縄県知事及び関係市町村の長の意見を聴かなければならない。
4 関係市町村の長は、前項の規定により意見を聴かれた場合において、国に対し意見を申し出るときは、あらかじめ、駐留軍用地の所有者等の意見を聴かなければならない。
5 前二項の規定により意見を聴かれた者は、沖縄県知事及び駐留軍用地の所有者等にあっては意見を聴かれた日から三十日以内に、関係市町村の長にあっては意見を聴かれた日から六十日以内に、それぞれ意見書を提出することができる。
6 国は、返還実施計画を定めたときは、遅滞なく、これを沖縄県知事及び関係市町村の長に通知するものとする。
7 国は、返還実施計画を定めたときは、当該返還実施計画(変更があったときは、その変更後のもの)に基づき支障の除去に関する措置を講ずるものとする。
8 第三項から第六項までの規定は、返還実施計画の変更について準用する。
(駐留軍用地についての調査及び測量の実施に関するあっせん)
第九条 沖縄県知事又は関係市町村の長は、総合整備計画の策定その他この法律に基づく施策を実施するため日米安全保障協議委員会(日米安保条約に基づき、日本国政府とアメリカ合衆国政府の間の相互理解を促進することに役立つとともに安全保障の分野における両国間の協力関係の強化に貢献するような問題であって安全保障問題の基盤をなすもののうち、安全保障問題に関するものを検討するために設置された特別の委員会をいう。第十二条第一項において同じ。)又は合同委員会において返還が合意された駐留軍用地において調査及び測量を行う必要があると認めるときは、国に対し、当該駐留軍用地についての調査及び測量の実施に関してあっせんを申請することができる。
2 国は、前項の規定によるあっせんの申請を受けた場合には、当該申請をした沖縄県又は関係市町村による当該駐留軍用地についての調査及び測量の実施に関するあっせんを行わなければならない。
3 国は、第一項の規定によるあっせんの申請をした沖縄県知事又は関係市町村の長からの求めがあった場合には、あっせんの状況について通知するものとする。
(給付金の支給)
第十条 国は、駐留軍用地の返還に伴う駐留軍用地跡地の所有者等の負担の軽減を図り、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に資するため、アメリカ合衆国から駐留軍用地(琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日の前日においてアメリカ合衆国が使用していたもので、引き続き駐留軍の使用に供されているものに限り、国有地を除く。第二十九条第一項において同じ。)の返還を受けた場合において、当該土地の所有者等が、当該土地が引き渡された日(以下この条において「引渡日」という。)以後引き続き当該土地を使用せず、かつ、収益していないときは、当該所有者等に対し、引渡日の翌日から起算して三年を超えない期間内で、当該所有者等の申請に基づき、政令で定めるところにより、給付金を支給するものとする。
2 前項の給付金の額は、当該土地の返還を受けた日の属する年度に国が当該土地について支払った賃借料(当該土地が日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法(昭和二十七年法律第百四十号。以下この項、次条第二項及び第二十九条第三項において「駐留軍用地使用等特別措置法」という。)により使用されたものであるときは、駐留軍用地使用等特別措置法第十四条の規定により適用する土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第七十二条に規定する補償金)の一日当たりの額に、引渡日の翌日から当該土地の所有者等が当該土地を使用し、収益し、又は処分した日の前日までの期間(引渡日の翌日から起算して三年以上、当該土地を使用し、収益し、又は処分しなかった場合にあっては、三年間)の日数を乗じて得た額とする。
3 前項の規定にかかわらず、一の所有者等について支給する給付金の額は、三千万円を限度とし、かつ、一の所有者等について一年間に支給する給付金の額は、千万円を限度とする。
4 共有の土地について前項の規定を適用する場合には、共有者全員を一の所有者等とみなす。
(支障除去措置の実施期間中の補償金)
第十一条 国は、アメリカ合衆国から駐留軍用地(国有地を除く。)の返還を受けた場合において、その返還を受けた日(次項において「返還日」という。)後に返還実施計画に基づく支障の除去に関する措置が実施されることにより当該土地の所有者等が当該土地を使用することができないときは、当該所有者等に対し、補償金を支払うものとする。
2 前項の補償金の額は、返還日の属する年度に国が当該土地について支払った賃借料(当該土地が駐留軍用地使用等特別措置法により使用されたものであるときは、駐留軍用地使用等特別措置法第十四条の規定により適用する土地収用法第七十二条に規定する補償金。)の一日当たりの額に当該土地を使用することができない期間の日数を乗じて得た額とする。
第三章 地方公共団体等による駐留軍用地等内の土地の取得の円滑化のための措置
第一節 駐留軍用地内の土地の取得の円滑化のための措置
(特定駐留軍用地の指定)
第十二条 内閣総理大臣は、日米安全保障協議委員会又は合同委員会において返還が合意された駐留軍用地であって、返還後の計画的な開発整備を行うことが必要と認められ、かつ、その区域内における公有地(沖縄県及び関係市町村の所有する土地をいう。以下この項及び第十八条の二第一項において同じ。)及び土地開発公社(公有地の拡大の推進に関する法律(昭和四十七年法律第六十六号)第十条の規定による土地開発公社をいう。第十四条第二項第一号において同じ。)の所有する公有地となるべき土地の割合が著しく低いことからその跡地の利用の推進に必要な公共用地を確保するためその区域内における公有地の計画的な拡大が必要と認められるもの(その面積が政令で定める規模以上であることその他政令で定める要件に該当するものに限る。)を特定駐留軍用地として指定するものとする。
2 内閣総理大臣は、特定駐留軍用地を指定しようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、沖縄県知事の意見を聴かなければならない。
3 沖縄県知事は、前項の意見を述べようとするときは、関係市町村の長の意見を聴かなければならない。
4 内閣総理大臣は、特定駐留軍用地を指定したときは、遅滞なく、その旨を公表しなければならない。
5 内閣総理大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、遅滞なく、その指定した特定駐留軍用地の区域を変更するものとする。
6 内閣総理大臣は、特定駐留軍用地の全部又は一部の区域がアメリカ合衆国から返還された場合には、直ちに、その指定を解除し、又はその区域を変更するものとする。
7 第二項から第四項までの規定は、第五項の規定による特定駐留軍用地の区域の変更について準用する。
(特定事業の見通し)
第十三条 沖縄県知事又は関係市町村の長は、沖縄県知事にあっては関係市町村の長に、関係市町村の長にあっては沖縄県知事に協議して、特定駐留軍用地について、都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第十一条第一項各号に掲げる施設又は土地収用法第三条各号に掲げるものに関する事業であって、当該特定駐留軍用地の返還後の跡地においてその実施を予定し、かつ、その実施に必要な当該特定駐留軍用地内の土地の先行取得を早期に行うことがその跡地の有効かつ適切な利用の推進に資するもの(以下「特定事業」という。)の見通し(以下単に「特定事業の見通し」という。)を定めることができる。
2 特定事業の見通しにおいては、当該特定事業の種類及び当該特定事業の用に供する土地の面積を示すものとする。
3 特定事業の見通しは、当該特定駐留軍用地について総合整備計画が定められている場合には、当該総合整備計画との調和が保たれたものでなければならない。
4 沖縄県知事又は関係市町村の長は、特定事業の見通しを定めたときは、これを公表するものとする。
(土地を譲渡しようとする場合の届出義務等)
第十四条 特定駐留軍用地(特定事業の見通しが定められていないものを除く。次条第一項において同じ。)内の土地を所有する者は、当該土地を有償で譲り渡そうとするときは、当該土地の所在及び面積、当該土地の譲渡予定価額、当該土地を譲り渡そうとする相手方その他内閣府令で定める事項を、内閣府令で定めるところにより、当該土地が所在する関係市町村の長に届け出なければならない。
2 前項の規定は、同項に規定する土地が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該土地を有償で譲り渡そうとする者については、適用しない。
一 国若しくは地方公共団体等(沖縄県、関係市町村及び沖縄県又は関係市町村が単独で、又は共同して設立した土地開発公社をいう。以下この章において同じ。)に譲り渡されるものであるとき、又はこれらの者が譲り渡すものであるとき。
二 文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第四十六条同法第八十三条において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けるものであるとき。
三 前項の規定による届出に係るものであって、第十七条に規定する期間の経過した日の翌日から起算して一年を経過する日までの間において当該届出をした者により有償で譲り渡されるものであるとき。
四 国土利用計画法(昭和四十九年法律第九十二号)第十二条第一項の規定により指定された規制区域に含まれるものであるとき。
五 国土利用計画法第二十七条の四第一項又は第二十七条の七第一項に規定する土地売買等の契約を締結する場合に同法第二十七条の四第一項同法第二十七条の七第一項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による届出を要するものであるとき。
六 その面積が政令で定める規模未満のものであるとき。
3 国土利用計画法第二十七条の四第一項の規定による届出は、第十六条第十七条同法第二十七条の五第一項若しくは第二十七条の八第一項の規定による勧告又は同法第二十七条の五第三項同法第二十七条の八第二項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による通知を受けないで土地を有償で譲り渡す場合を除く。)、第十八条及び第三十三条第三号(同法第二十七条の五第一項若しくは第二十七条の八第一項の規定による勧告又は同法第二十七条の五第三項の規定による通知を受けないで土地を有償で譲り渡した者を除く。)の規定の適用については、第一項の規定による届出とみなす。
4 公有地の拡大の推進に関する法律第四条第一項及び第三項の規定は、第一項に規定する土地を有償で譲り渡そうとする者については、適用しない。
(地方公共団体等に対する土地の買取り希望の申出等)
第十五条 特定駐留軍用地内の土地(その面積が政令で定める規模以上のものに限る。)を所有する者は、当該土地の地方公共団体等による買取りを希望するときは、内閣府令で定めるところにより、当該土地が所在する関係市町村の長に対し、その旨を申し出ることができる。
2 前項の規定による申出があった場合においては、前条第一項の規定は、当該申出に係る同項に規定する土地につき、第十七条に規定する期間の経過した日の翌日から起算して一年を経過する日までの間、当該申出をした者については、適用しない。
3 公有地の拡大の推進に関する法律第五条第一項の規定は、第一項に規定する土地の地方公共団体等による買取りを希望する者については、適用しない。
(土地の買取りの協議)
第十六条 関係市町村の長は、第十四条第一項の規定による届出又は前条第一項の規定による申出(以下この条及び次条において「届出等」という。)があった場合においては、沖縄県知事に協議して、特定事業の見通しに定められた特定事業の用に供するため当該届出等に係る土地を買い取ることを希望する地方公共団体等のうちから、当該土地の買取りの協議を行う地方公共団体等を定めるものとする。ただし、沖縄県知事が当該届出等に係る特定駐留軍用地について特定事業の見通しを定めていないときは、沖縄県知事に協議することを要しない。
2 関係市町村の長は、前項の規定により定められた地方公共団体等が当該土地の買取りの協議を行う旨を、その買取りの目的となる特定事業を示して、当該届出等をした者に通知するものとする。
3 前項の規定による通知は、届出等のあった日から起算して三週間以内に、これを行うものとする。
4 関係市町村の長は、第一項の場合において、当該届出等に係る土地の買取りを希望する地方公共団体等がないときは、当該届出等をした者に対し、直ちにその旨を通知しなければならない。
5 第二項の規定による通知を受けた者は、正当な理由がなければ、当該通知に係る土地の買取りの協議を行うことを拒んではならない。
6 第二項の規定による通知については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。
(土地の譲渡の制限)
第十七条 第十四条第一項又は第十五条第一項に規定する土地に係る届出等をした者は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日又は時までの間、当該届出等に係る土地を当該地方公共団体等以外の者に譲り渡してはならない。
一 前条第二項の規定による通知があった場合 当該通知があった日から起算して三週間を経過する日(その期間内に土地の買取りの協議が成立しないことが明らかになったときは、その時)
二 前条第四項の規定による通知があった場合 当該通知があった時
三 前条第三項に規定する期間内に同条第二項又は第四項の規定による通知がなかった場合 当該届出等をした日から起算して三週間を経過する日
(土地の管理)
第十八条 第十六条第一項の規定による手続により買い取られた土地は、同条第二項の規定により買取りの目的として示された特定事業の用に供されなければならない。
2 第十六条第一項の規定による手続により買い取られ、かつ、アメリカ合衆国からその返還を受けた日の翌日から起算して三年を経過した土地であって、総合整備計画の策定又は変更、当該特定事業の変更又は廃止その他の事由によって、将来にわたり同条第二項の規定により買取りの目的として示された特定事業の用に供される見込みがないと認められるものにあっては、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に資するものとして政令で定める公共の用に供する施設に関する事業の用に供されなければならない。
第二節 駐留軍用地跡地内の土地の取得の円滑化のための措置
(特定駐留軍用地跡地の指定)
第十八条の二 内閣総理大臣は、沖縄県知事の申出に基づき、アメリカ合衆国から返還されることにより特定駐留軍用地でなくなると見込まれる土地であって、その跡地の利用の推進に必要な公共用地を確保するためその区域内における公有地の計画的な拡大が引き続き必要と認められるものを特定駐留軍用地跡地として指定するものとする。
2 沖縄県知事は、前項の申出をしようとするときは、関係市町村の長の意見を聴かなければならない。
3 内閣総理大臣は、特定駐留軍用地跡地を指定したときは、遅滞なく、その旨を公表しなければならない。
4 特定駐留軍用地跡地の指定は、当該指定を受けた土地が特定駐留軍用地でなくなった時から、その効力を生ずる。
5 内閣総理大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、沖縄県知事の申出に基づき、遅滞なく、特定駐留軍用地跡地の指定を解除し、又はその区域を縮小するものとする。
6 内閣総理大臣は、特定駐留軍用地跡地内の全ての土地が当該土地の所有者等に引き渡された場合には、直ちに、その指定を解除するものとする。
7 内閣総理大臣は、一の特定駐留軍用地が段階的にアメリカ合衆国から返還される場合には、前項の規定にかかわらず、当該一の特定駐留軍用地の全部の区域が返還されるまでの間(返還された区域に係る土地が段階的に特定駐留軍用地跡地の指定を受けた場合にあっては、当該指定を受けた全ての特定駐留軍用地跡地内の全ての土地が当該土地の所有者等に引き渡される時又は当該一の特定駐留軍用地の全部の区域が返還される時のいずれか遅い時までの間)は、特定駐留軍用地跡地の指定の解除をしないことができる。
8 第二項及び第三項の規定は第五項の規定による特定駐留軍用地跡地の指定の解除及びその区域の縮小について、第三項の規定は第六項の規定による特定駐留軍用地跡地の指定の解除について、それぞれ準用する。この場合において、第二項中「前項」とあるのは、「第五項」と読み替えるものとする。
(特定駐留軍用地に関する規定の準用等)
第十八条の三 第十三条から第十八条までの規定は、特定駐留軍用地跡地について準用する。この場合において、第十三条第一項中「当該特定駐留軍用地の返還後の跡地」とあるのは「当該特定駐留軍用地跡地の指定を受けた土地」と、第十八条第二項中「かつ、」とあるのは「かつ、特定駐留軍用地跡地でなくなった土地(」と、「土地」とあるのは「ものに限る。)」と読み替えるものとする。
2 特定駐留軍用地跡地の指定を受けた土地について第十三条第一項の規定により定められた特定事業の見通しは、前項において準用する同条第一項の規定により定められた特定事業の見通しとみなす。
3 特定駐留軍用地跡地の指定を受けた土地について第十四条第一項の規定によりされた届出は、第一項において準用する同条第一項の規定によりされた届出とみなす。
4 特定駐留軍用地跡地の指定を受けた土地について第十五条第一項の規定によりされた申出は、第一項において準用する同条第一項の規定によりされた申出とみなす。
5 特定駐留軍用地跡地の指定を受けた土地について第十六条の規定によりされた通知その他の行為は、第一項において準用する同条の規定によりされた通知その他の行為とみなす。
第四章 総合整備計画等
(駐留軍用地の返還についての見通しの通知)
第十九条 国は、駐留軍用地について、返還の見通しが立った場合には、速やかに、その旨を当該土地の所有者等に通知するよう努めるとともに、沖縄県及び関係市町村に通知しなければならない。
(市町村総合整備計画)
第二十条 関係市町村の長は、前条の規定によりその返還の見通しが立った旨の通知がされた駐留軍用地又は駐留軍用地跡地(これらの土地と一体的に整備すべき土地を含む。次条において同じ。)を総合的に整備する必要があると認めるとき(次条第一項の県総合整備計画が定められている場合を除く。)は、市町村総合整備計画を定めることができる。
2 前項の市町村総合整備計画(以下この条において単に「市町村総合整備計画」という。)は、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。
一 地域の総合整備に関する基本的方針に関する事項
二 交通通信体系の整備に関する事項
三 生活環境の整備に関する事項
四 農林水産業、商工業その他の産業の振興並びに観光及び保養地の開発に関する事項
五 自然環境の保全及び回復に関する事項
六 良好な景観の形成に関する事項
七 前各号に掲げるもののほか、地域の総合整備に関し必要と認める事項
3 関係市町村の長は、市町村総合整備計画を定めようとするときは、当該土地の周辺の地域における土地利用の状況に配慮するものとする。
4 関係市町村の長は、市町村総合整備計画を定めようとするときは、あらかじめ、市町村総合整備計画に係る土地の所有者等の意見を聴かなければならない。
5 関係市町村の長は、市町村総合整備計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるとともに、沖縄県知事に報告しなければならない。
6 沖縄県知事は、前項の規定により市町村総合整備計画について報告を受けたときは、内閣総理大臣に報告するものとする。
7 第三項から前項までの規定は、市町村総合整備計画の変更について準用する。
(県総合整備計画)
第二十一条 沖縄県知事は、第十九条の規定によりその返還の見通しが立った旨の通知がされた駐留軍用地又は駐留軍用地跡地を広域の見地から特に総合的に整備する必要があると認めるときは、おおむね前条第二項各号に掲げる事項について県総合整備計画を定めることができる。
2 沖縄県知事は、前項の県総合整備計画(以下単に「県総合整備計画」という。)を定めようとするときは、あらかじめ、関係市町村の長の意見を聴かなければならない。この場合において、関係市町村の長は、意見を述べようとするときは、あらかじめ、県総合整備計画に係る土地の所有者等の意見を聴かなければならない。
3 沖縄県知事は、県総合整備計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるとともに、内閣総理大臣に報告し、かつ、関係市町村の長に通知しなければならない。
4 前二項の規定は、県総合整備計画の変更について準用する。
(総合整備計画と他の計画との関係)
第二十二条 総合整備計画は、沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)による沖縄振興計画その他法の規定による地域振興に関する計画との調和が保たれるとともに、沖縄県における国土の利用に関する計画及び土地利用に関する計画に適合するように定められなければならない。
(都市計画法等による処分についての配慮)
第二十三条 国の行政機関の長又は沖縄県知事は、総合整備計画に基づく事業の実施のため都市計画法その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、合同委員会において返還が合意された駐留軍用地において当該事業が円滑に実施されるよう適切な配慮をするものとする。
(駐留軍用地跡地等の利用推進のための措置)
第二十四条 国は、合同委員会において返還が合意された駐留軍用地又は駐留軍用地跡地において総合整備計画に基づく土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)による土地区画整理事業(第二十九条第一項において単に「土地区画整理事業」という。)、土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)による土地改良事業その他の政令で定める事業が円滑に実施されるよう必要な措置を講ずるものとする。
(国有財産の譲与等)
第二十五条 国は、沖縄県及び関係市町村その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者(以下この条において「関係地方公共団体等」という。)が総合整備計画に基づく事業で公共の用に供する施設に関するものを実施するため必要があるときは、政令で定めるところにより、国有財産(国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二条に規定する国有財産をいう。)を関係地方公共団体等に対して、無償又は時価より低い価額で譲渡し、又は貸し付けることができる。
第五章 拠点返還地の指定等
(拠点返還地の指定)
第二十六条 内閣総理大臣は、合同委員会において返還が合意された駐留軍用地について、当該駐留軍用地の区域内のうち次に掲げる土地の区域を拠点返還地として指定するものとする。この場合において、当該指定は、アメリカ合衆国から当該土地の返還を受けた日の翌日から起算して一年を経過する日までに行うものとする。
一 返還後において各市町村の区域を超えた広域的な見地から大規模な公共施設その他の公益的施設(次号において「公共公益施設」という。)の整備を含む市街地の計画的な開発整備を行うことにより沖縄県の自立的な発展及び潤いのある豊かな生活環境の創造の拠点となると認められる土地の区域
二 返還後において前号に掲げる土地との相互の関係を特に考慮して公共公益施設の整備を行うことにより当該土地の区域における拠点としての機能がより高度に発揮されると認められる土地(その面積が五ヘクタール以上である一団の土地に限る。)の区域
2 内閣総理大臣は、拠点返還地を指定しようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、沖縄県知事の意見を聴かなければならない。
3 沖縄県知事は、前項の意見を述べようとするときは、関係市町村の長の意見を聴かなければならない。
4 内閣総理大臣は、拠点返還地を指定したときは、遅滞なく、その旨を公表しなければならない。
5 内閣総理大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、遅滞なく、その指定した拠点返還地の区域を変更するものとする。
6 第二項から第四項までの規定は、前項の規定による拠点返還地の区域の変更について準用する。
(国の取組方針の策定)
第二十七条 内閣総理大臣は、前条第一項の規定により政令で定める面積以上の拠点返還地を指定した場合は、当該拠点返還地において国が取り組むべき方針(以下この条及び次条において「国の取組方針」という。)を定めなければならない。
2 内閣総理大臣は、前条第一項の規定により前項の政令で定める面積未満の拠点返還地を指定した場合には、第三十条第一項の駐留軍用地跡地利用推進協議会における協議により、当該拠点返還地において国の取組方針を定めることができる。
3 国の取組方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 拠点返還地の整備の方針に関する事項
二 拠点返還地において実施すべき事業及び実施主体に関する事項
三 重点的に推進すべき公共施設の整備に関する事項
四 産業の振興に関する事項
五 その他拠点返還地の整備に関し必要な事項
4 内閣総理大臣は、国の取組方針を定めようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、沖縄県知事の意見を聴かなければならない。
5 沖縄県知事は、前項の意見を述べようとするときは、関係市町村の長の意見を聴かなければならない。
6 内閣総理大臣は、国の取組方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
7 内閣総理大臣は、拠点返還地の区域の変更その他情勢の推移により必要が生じたときは、遅滞なく、国の取組方針を変更するものとする。
8 第四項から第六項までの規定は、前項の規定による国の取組方針の変更について準用する。
(国の取組方針と県総合整備計画との関係)
第二十八条 拠点返還地に係る県総合整備計画は、国の取組方針との調和が保たれたものでなければならない。
第六章 特定給付金の支給
第二十九条 国は、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を推進し、当該駐留軍用地跡地における土地区画整理事業に相当の期間を要することに伴う跡地所有者等(当該駐留軍用地跡地の所有者等をいう。以下この条において同じ。)の負担の軽減を図るため、アメリカ合衆国から駐留軍用地の返還を受け、当該駐留軍用地跡地において土地区画整理事業が施行される場合(当該土地が引き渡された日(以下この項において「引渡日」という。)の翌日から起算して三年を経過した日(以下この項及び第三項において「基準日」という。)の前日までに、当該駐留軍用地跡地において土地区画整理法第九条第三項第二十一条第三項第五十一条の九第三項第五十五条第九項第六十九条第七項又は第七十一条の三第十一項の公告がなされた場合に限る。)において、跡地所有者等が、引渡日の翌日から起算して引き続き三年を超えて、当該土地を使用せず、かつ、収益していないときは、当該跡地所有者等に対し、当該跡地所有者等の申請に基づき、基準日から特定給付金を支給するものとする。
2 前項の特定給付金の支給の限度となる期間は、当該駐留軍用地跡地における土地の使用又は収益が可能となると見込まれる時期を勘案して政令で定める期間とする。
3 第一項の特定給付金の額は、当該土地の返還を受けた日の属する年度に国が当該土地について支払った賃借料(当該土地が駐留軍用地使用等特別措置法により使用されたものであるときは、駐留軍用地使用等特別措置法第十四条の規定により適用する土地収用法第七十二条に規定する補償金)の一日当たりの額に、基準日から当該跡地所有者等が当該土地を使用し、収益し、又は処分した日の前日までの期間(当該期間が前項の政令で定める期間を超える場合には、当該政令で定める期間)の日数を乗じて得た額とする。
4 前項の規定にかかわらず、一の跡地所有者等について支給する第一項の特定給付金の額は、当該跡地所有者等に係る第二項の政令で定める期間の年数(当該期間の総月数を十二で除して得た数とし、その数に小数点以下一位未満の端数があるときは、これを四捨五入する。)に千万円を乗じて得た額を限度とし、かつ、一の跡地所有者等について一年間に支給する第一項の特定給付金の額は、千万円を限度とする。
5 共有の土地について前項の規定を適用する場合には、共有者全員を一の跡地所有者等とみなす。
6 前各項に定めるもののほか、第一項の特定給付金の支給の手続その他の必要な事項は、政令で定める。
第七章 雑則
(駐留軍用地跡地利用推進協議会)
第三十条 内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第十条の特命担当大臣、当該特命担当大臣以外の国務大臣のうちから内閣総理大臣の指定する者、沖縄県知事及び関係市町村の長は、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する施策に関し必要な協議を行うため、駐留軍用地跡地利用推進協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。
2 協議会は、必要があると認めるときは、国の行政機関の長及び地方公共団体の長その他の執行機関に対して、資料の提供、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。
3 協議会は、協議を行うため特に必要があると認めるときは、前項に規定する者以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができる。
4 協議会において協議が調った事項については、第一項に規定する者は、その協議の結果を尊重しなければならない。
5 協議会の庶務は、内閣府において処理する。
6 第二項から前項までに定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。
(この法律の円滑な実施等)
第三十一条 国は、駐留軍用地の整理縮小を求める沖縄県民の意向に留意しつつ、この法律の円滑な実施に努めるものとする。
2 この法律及びこの法律に基づく措置は、日米安保条約及び日米地位協定の円滑な実施を妨げるものではない。
(政令への委任)
第三十二条 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
第八章 罰則
第三十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
一 第十四条第一項(第十八条の三第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、届出をしないで土地を有償で譲り渡した者
二 第十四条第一項(第十八条の三第一項において準用する場合を含む。)の規定による届出について、虚偽の届出をした者
三 第十七条(第十八条の三第一項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定に違反して、第十七条に規定する期間内に土地を譲り渡した者
附 則
(施行期日)
1 この法律は、平成七年六月二十日から施行する。
(この法律の失効)
2 この法律は、平成三十四年三月三十一日限り、その効力を失う。
3 前項の規定にかかわらず、この法律の失効前に支給が開始された次の各号に掲げる給付金については、当該各号に定める規定は、この法律の失効後も、なおその効力を有する。
一 第十条第一項の給付金 同条
二 第二十九条第一項の特定給付金 同条
4 附則第二項の規定にかかわらず、この法律の失効前に第十六条第一項(第十八条の三第一項において準用する場合を含む。)の規定による手続により買い取られた土地については、第十八条(第十八条の三第一項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の失効後も、なおその効力を有する。
附 則 (平成一四年三月三一日法律第一四号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。
附 則 (平成二三年五月二日法律第三五号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成二四年三月三一日法律第一四号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第二項の改正規定(「平成二十四年三月三十一日」を「平成三十四年三月三十一日」に改める部分に限る。)及び附則第三条の規定 公布の日
(経過措置)
第二条 この法律による改正前の沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律第六条第一項の規定により定められた返還実施計画は、この法律による改正後の沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法第八条第一項の規定により定められた返還実施計画とみなす。
(政令への委任)
第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成二七年三月三一日法律第五号)
この法律は、公布の日から施行する。