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(昭和五十四年国家公安委員会規則第一号)
施行日: 令和元年五月一日
最終更新: 平成三十一年四月二十六日公布(平成三十一年国家公安委員会規則第七号)改正 法令ごとに表示される「最終更新」とは?
警衛要則
昭和五十四年国家公安委員会規則第一号
警衛要則
警衛要則を次のように定める。
第一章 総則
(目的)
第一条 この規則は、天皇の行幸、皇后、皇太后、皇太子及び皇太子妃の行啓並びにその他の皇族のお成りの場合の警衛に関し必要な基本的事項を定め、もってその適正な実施を図ることを目的とする。
(警衛の本旨)
第二条 警衛は、天皇及び皇族の御身辺の安全を確保するとともに、歓送迎者の雑踏等による事故を防止することを本旨とする。
2 警衛の実施に当たっては、諸般の情勢を総合的に判断し、形式にとらわれることなく、効果的、かつ、皇室と国民との間の親和を妨げることのないようにしなければならない。
(警衛の主体)
第三条 警衛は、都道府県警察が実施する。
2 御身辺の直近の護衛及び御用邸内の警備は、前項の規定にかかわらず、原則として皇宮警察が担当する。
3 皇宮警察及び都道府県警察は、警衛を実施するに当たり、緊密な連絡を保ち、相互に協力しなければならない。
(情報の収集)
第四条 皇宮警察本部長並びに警視総監、道府県警察本部長及び方面本部長(以下「警察本部長等」という。)は、常に、治安情勢及び警衛に関連する情勢に留意し、警衛上必要な情報の収集に努めなければならない。
2 皇宮警察本部長及び警察本部長等は、前項の情報のうち重要なものについて、速やかに、警察庁長官(以下「長官」という。)及び管区警察局長(皇宮警察本部長、警視総監及び道警察本部長にあっては長官、方面本部長にあっては長官及び道警察本部長。以下同じ。)に報告するとともに、皇宮警察本部長、関係管区警察局長及び関係警察本部長に通報しなければならない。
第二章 警衛員
(警衛員の心構え)
第五条 警衛に従事する者を警衛員とする。
2 警衛員は、その職責の重要性を自覚し、おう盛な士気と周到な注意力を持ち、一致協力し、全力を挙げて任務を遂行しなければならない。
3 警衛員は、突発事案の発生に際しては、冷静沈着かつ迅速的確に対処し、御身辺の安全を確保しなければならない。
4 警衛員は、品位の保持に努めるとともに、歓送迎者等に対し、親切な接遇をするよう心掛けなければならない。
(随従員)
第六条 随従員は、行幸啓に随従して警衛に当たるものとし、行幸の場合は次に掲げる者、行啓の場合は長官が定める者をもって充てる。
一 長官又は長官が指定する者
二 警察庁の警衛主管課長若しくは警衛室長又は長官が指定する者
三 皇宮警察本部長
四 警視総監又は警視庁の警衛主管部長
五 行幸先(お召自動車の御通過地を含む。)を管轄する道府県警察の警察本部長及び方面本部長
2 警視総監又は道府県警察本部長は、前項の規定にかかわらず、長官の承認を得て同項第四号又は第五号に掲げる者に代えて都道府県警察又は方面本部の上級の職員に随従の全部又は一部を行わせることができる。
3 関東管区警察局の管轄区域内への恒例的な行幸については、第一項の規定にかかわらず、同項第一号及び第二号に掲げる者の代理者として関東管区警察局長又は同管区警察局の上級の職員が随従することができる。
4 都の区域における行幸については、第一項第一号から第三号までに掲げる者は、特に必要がある場合を除き、随従しないものとする。
5 御用邸又はお泊所に継続的に御滞在になる場合の行幸については、特に必要がある場合を除き、御滞在中の随従は行わないものとする。
6 お成りについては、特に必要がある場合に限り、長官が定める随従員が随従するものとする。
第三章 警衛の実施
(行幸啓又はお成りの内報)
第七条 皇宮警察本部長及び警察本部長等は、行幸啓又はお成りの内報を受けた場合は、速やかに、これを長官及び管区警察局長に報告するとともに、皇宮警察本部長、関係管区警察局長及び関係警察本部長等に通報するものとする。
(関係機関との連絡)
第八条 皇宮警察及び都道府県警察は、警衛を実施するに当たり、宮内庁、海上保安庁、都道府県、市町村、運輸機関、施設管理者等(以下「関係機関」という。)と緊密な連絡を保たなければならない。
(実地踏査)
第九条 第七条の内報又は通報を受けた警察本部長等は、速やかに、当該行幸啓先又はお成り先、御順路等について実地踏査を行い、警衛上の支障の有無その他参考となる事項を長官及び管区警察局長に報告するとともに、関係機関に対し、必要な意見を申し入れるものとする。
(警衛準備計画及び警衛準備本部)
第十条 行幸啓先を管轄する都道府県警察の警察本部長等は、警衛準備業務を総合的かつ効果的に推進するため、警衛準備計画を作成するとともに、警衛準備本部を設置するものとする。ただし、都の区域における行幸啓及び恒例的な行幸啓については、これを省略することができる。
2 お成り先を管轄する都道府県警察の警察本部長等は、特に必要がある場合に限り、警衛準備計画を作成するとともに、警衛準備本部を設置するものとする。
(警衛実施計画)
第十一条 皇宮警察本部長、警察本部長等及び警察署長は、警衛の実施に関し、警衛実施計画を作成するものとする。
(警衛実施本部)
第十二条 警察本部長等及び警察署長は、行幸啓の警衛を実施するに際し、それぞれの管轄区域内の警衛全般を統括し、関係機関と緊密な連絡を取るため、警視庁、道府県警察本部、方面本部及び警察署にそれぞれ警衛実施本部を設置するものとする。
2 警察本部長等及び警察署長は、お成りの場合の警衛を実施するに際しては、特に必要がある場合に限り、警衛実施本部を設置するものとする。
(事前調査)
第十三条 警察庁は、行幸啓先(お召自動車の御通過地を含む。)又はお成り先(御乗用自動車の御通過地を含む。)を管轄する都道府県警察が実施する警衛について必要な指導を行うため、警衛の事前調査を行うものとする。ただし、都の区域における行幸啓、恒例的な行幸啓及びお成りの場合の警衛の事前調査については、特に必要がある場合を除き、行わないものとする。
2 宮内庁の行う事前調査には、必要により警察庁、皇宮警察、管区警察局又は都道府県警察の係官が立ち会うものとする。
(教養訓練)
第十四条 警察本部長等は、警衛員に対し、あらかじめ、警衛の実施に必要な事項について、教養訓練を行わなければならない。
(事前措置)
第十五条 警察本部長等は、一般治安情勢、管内の特殊事情等を考慮し、警衛情報の収集、危険物対策等警衛の実施に必要な事前措置を講ずるものとする。
(警衛の引継ぎ等に関する協議等)
第十六条 警衛が二以上の都道府県警察の管轄区域にわたる場合においては、関係都道府県警察は、あらかじめ、警衛の引継ぎ、警衛員の管轄区域外における職権行使等について協議し、必要な事項を定めておくものとする。
2 前項の場合において、突発事案の発生に伴う混乱を回避し、その他警衛員の活動の一体性を確保することが必要であると認められるときは、関係警察本部長(関係都道府県警察の警視総監又は警察本部長をいう。)は、警察法(昭和二十九年法律第百六十二号。次項において「」という。)第六十一条の二第一項の規定に基づき、関係都道府県警察の一の警察官に指揮を行わせるものとする。
3 前項の一の警察官の任務その他同項の指揮に関し必要な事項は、第六十一条の二第一項の規定により相互に協議して定めるものとするほか、警衛実施計画に定めるものとする。
4 第一項の場合において、警察庁及び管区警察局は、必要により調整を行うものとする。
5 関係都道府県警察は、第一項の場合に係る警衛の実施に当たっては、相互に緊密な連携を図らなければならない。
(報告)
第十七条 皇宮警察本部長及び警察本部長等は、警衛実施計画、警衛実施状況の概要、特異事案その他必要な事項について、長官及び管区警察局長に報告するものとする。
第四章 雑則
(軽易な御視察等の場合の警衛)
第十八条 軽易な御視察等の場合の警衛は、その都度関係者と協議して定めるところにより、努めて目立たないように実施するものとする。この場合においては、警衛の一部を省略することができる。
(訓令への委任)
第十九条 この規則に特別の定めがあるもののほか、この規則の実施のため必要な事項は、長官が定める。
附 則
1 この規則は、昭和五十四年三月一日から施行する。
2 警衛規則(昭和四十四年国家公安委員会規則第二号)は、廃止する。
3 上皇に関しては、この規則に定める事項については、天皇の例による。 
4 上皇后に関しては、この規則に定める事項については、皇太后の例による。 
5 天皇の退位等に関する皇室典範特例法(平成二十九年法律第六十三号)第二条の規定による皇位の継承に伴い皇嗣となった皇族のお成りに関しては、この規則に定める事項については、皇太子の行啓の例による。 
附 則 (昭和五八年四月五日国家公安委員会規則第五号)
この規則は、昭和五十八年四月五日から施行する。
附 則 (平成五年四月二二日国家公安委員会規則第五号)
この規則は、平成五年四月二十三日から施行する。
附 則 (平成六年六月二四日国家公安委員会規則第一九号)
この規則は、平成六年六月二十四日から施行する。
附 則 (平成三一年四月二六日国家公安委員会規則第七号)
この規則は、天皇の退位等に関する皇室典範特例法の施行の日(平成三十一年四月三十日)の翌日から施行する。