昭和二十七年政令第四百七十一号
気象業務法施行令
内閣は、気象業務法(昭和二十七年法律第百六十五号)の規定に基き、この政令を制定する。
(気象測器の備付けを要する船舶)
第一条 気象業務法(以下「法」という。)第七条第一項の政令で定める船舶は、次のとおりとする。
一 電気通信業務を取り扱う船舶
二 気象庁長官の指定する船舶
(地震防災対策強化地域に係る地震に関する情報の報告)
第一条の二 法第十一条の二第一項の規定による報告は、次に掲げる事項について行うものとする。
一 当該地震が発生するおそれがあると認める旨及びその理由
二 当該地震が発生するおそれがあると認められる時期
三 当該地震の震源域
四 当該地震の規模
五 当該地震が発生した場合に予想される地震防災対策強化地域における震度
六 当該地震の発生により生ずるおそれのある津波の予想
七 前各号に掲げるもののほか、当該地震について報告する必要があると認める事項
(費用の負担等)
第二条 法第十二条第一項の規定により国が負担する費用の額は、通信料、消耗品費その他報告に要する費用について、気象庁長官が定める額とする。
第三条 法第十二条第二項の規定による気象測器その他の機器の貸付は、左に掲げる場合において、原則として一年以内の期間を限り行うことができる。
一 法第六条第四項の規定により報告を行う者又は法第七条第一項の船舶の気象測器が法第五章の規定による検定のために使用することができない場合
二 前号の気象測器が災害その他の事故により、破損し、又は滅失した場合
三 気象に関する観測網を確立するため気象庁長官が必要と認める場合
(一般の利用に適合する予報及び警報)
第四条 法第十三条第一項の規定による気象、地象、津波、高潮、波浪及び洪水についての一般の利用に適合する予報及び警報は、定時又は随時に、次の表の上欄に掲げる種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる内容について、国土交通省令で定める予報区を対象として行うものとする。
種類 |
内容 |
天気予報 |
当日から三日以内における風、天気、気温等の予報 |
週間天気予報 |
当日から七日間の天気、気温等の予報 |
季節予報 |
当日から一箇月間、当日から三箇月間、暖候期、寒候期、梅雨期等の天気、気温、降水量、日照時間等の概括的な予報 |
地震動予報 |
地震動(発生した断層運動による地震動をいう。以下この条及び次条において同じ。)の予報 |
火山現象予報 |
噴火、降灰等の予報 |
津波予報 |
津波の予報 |
波浪予報 |
当日から三日以内における風浪、うねり等の予報 |
気象注意報 |
風雨、風雪、強風、大雨、大雪等によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
地震動注意報 |
地震動によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
火山現象注意報 |
噴火、降灰等によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
土砂崩れ注意報 |
大雨、大雪等による土砂崩れによつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
津波注意報 |
津波によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
高潮注意報 |
台風等による海面の異常上昇の有無及び程度について一般の注意を喚起するために行う予報 |
波浪注意報 |
風浪、うねり等によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
洪水注意報 |
洪水によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
気象警報 |
暴風雨、暴風雪、大雨、大雪等に関する警報 |
地震動警報 |
地震動に関する警報 |
火山現象警報 |
噴火、降灰等に関する警報 |
土砂崩れ警報 |
大雨、大雪等による土砂崩れに関する警報 |
津波警報 |
津波に関する警報 |
高潮警報 |
台風等による海面の異常上昇に関する警報 |
波浪警報 |
風浪、うねり等に関する警報 |
洪水警報 |
洪水に関する警報 |
2 法第十三条第二項の規定による津波、高潮、波浪及び洪水以外の水象についての一般の利用に適合する予報及び警報は、定時又は随時に、次の表の上欄に掲げる種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる内容について、国土交通省令で定める予報区を対象として行うものとする。
種類 |
内容 |
海面水温予報 |
海洋の表面における水温の予報 |
海流予報 |
海流の状況の予報 |
海氷予報 |
沿岸における海氷の状況の予報 |
浸水注意報 |
浸水によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
浸水警報 |
浸水に関する警報 |
(特別警報)
第五条 法第十三条の二第一項の規定による特別警報は、次の表の上欄に掲げる種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる内容について、国土交通省令で定める予報区を対象として行うものとする。
種類 |
内容 |
気象特別警報 |
暴風雨、暴風雪、大雨、大雪等に関する特別警報 |
地震動特別警報 |
地震動に関する特別警報 |
火山現象特別警報 |
噴火、降灰等に関する特別警報 |
土砂崩れ特別警報 |
大雨、大雪等による土砂崩れに関する特別警報 |
津波特別警報 |
津波に関する特別警報 |
高潮特別警報 |
台風等による海面の異常上昇に関する特別警報 |
波浪特別警報 |
風浪、うねり等に関する特別警報 |
(航空機及び船舶の利用に適合する予報及び警報)
第六条 法第十四条第一項の規定による航空機及び船舶の利用に適合する予報及び警報は、定時又は随時に、次の表の区分に従い、行うものとする。
種類 |
内容 |
飛行場予報 |
公共の用に供する飛行場及びその付近を対象とする気象、地象、津波、高潮及び波浪の予報 |
空域予報 |
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第三十七条第一項の規定により国土交通大臣の指定する航空路その他の国土交通省令で定める空域を対象とする気象及び火山現象の予報 |
飛行場警報 |
公共の用に供する飛行場及びその付近を対象とする気象、地象、津波、高潮及び波浪に関する警報 |
空域警報 |
航空法第三十七条第一項の規定により国土交通大臣の指定する航空路その他の国土交通省令で定める空域を対象とする気象及び火山現象に関する警報 |
海上予報 |
国土交通省令で定める予報区を対象とする船舶の運航に必要な海上の気象、火山現象、津波、高潮及び波浪の予報 |
海上警報 |
国土交通省令で定める予報区を対象とする船舶の運航に必要な海上の気象、火山現象、津波、高潮及び波浪に関する警報 |
(水防活動の利用に適合する予報及び警報)
第七条 法第十四条の二第一項の規定による予報及び警報は、随時に、次の表の区分に従い、水防活動の利用に適合するように行うものとする。
種類 |
内容 |
水防活動用気象注意報 |
風雨、大雨等によつて水害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
水防活動用気象警報 |
暴風雨、大雨等によつて重大な水害が起こるおそれがある場合に、その旨を警告して行う予報 |
水防活動用津波注意報 |
津波によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
水防活動用津波警報 |
津波に関する警報 |
水防活動用高潮注意報 |
台風等による海面の異常上昇の有無及び程度について注意を喚起するために行う予報 |
水防活動用高潮警報 |
台風等による海面の異常上昇に関する警報 |
水防活動用洪水注意報 |
洪水によつて災害が起こるおそれがある場合に、その旨を注意して行う予報 |
水防活動用洪水警報 |
洪水に関する警報 |
(警報事項の通知)
第八条 法第十五条第一項の規定による通知は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める通知先に行うものとする。
一 法第十三条第一項の規定による警報をした場合 次の表の上欄に掲げる警報の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる通知先
種類 |
通知先 |
気象警報 高潮警報 波浪警報 |
消防庁、海上保安庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関 |
地震動警報 |
日本放送協会の機関 |
火山現象警報 津波警報 |
警察庁、消防庁、海上保安庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関 |
土砂崩れ警報 洪水警報 |
消防庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関 |
二 法第十四条第一項の規定による警報をした場合 次の表の上欄に掲げる警報の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる通知先
種類 |
通知先 |
飛行場警報 空域警報 |
国土交通省の機関 |
海上警報 |
海上保安庁の機関 |
三 法第十四条の二第一項の規定による警報をした場合 次の表の上欄に掲げる警報の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる通知先
種類 |
通知先 |
水防活動用気象警報 水防活動用高潮警報 水防活動用洪水警報 |
消防庁、国土交通省、都道府県、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の機関 |
水防活動用津波警報 |
警察庁、消防庁、国土交通省、都道府県、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の機関 |
四 法第十四条の二第二項又は第三項の規定による警報をした場合 消防庁、都道府県、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の機関
(特別警報に係る警報事項の通知)
第九条 法第十五条の二第一項の規定による通知は、次の表の上欄に掲げる特別警報の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる通知先に行うものとする。
種類 |
通知先 |
気象特別警報 高潮特別警報 波浪特別警報 |
消防庁、海上保安庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関 |
地震動特別警報 |
日本放送協会の機関 |
火山現象特別警報 津波特別警報 |
警察庁、消防庁、海上保安庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関 |
土砂崩れ特別警報 |
消防庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関 |
(気象庁以外の者の行うことができる警報)
第十条 法第二十三条ただし書の政令で定める場合は、津波に関する気象庁の警報事項を適時に受けることができない状況にある地の市町村の長が津波警報をする場合とする。
(登録検定機関の登録の有効期間)
第十一条 法第三十二条の六第一項の政令で定める期間は、五年とする。
附 則 抄
1 この政令は、気象業務法施行の日(昭和二十七年十二月一日)から施行する。
附 則 (昭和三〇年七月一一日政令第一一八号)
この政令は、公布の日から施行する。
附 則 (昭和三一年六月三〇日政令第二二四号)
この政令は、昭和三十一年七月一日から施行する。
附 則 (昭和四二年一〇月二〇日政令第三二九号)
この政令は、公布の日から施行する。ただし、第二条の改正規定は、昭和四十二年十一月一日から施行する。
附 則 (昭和四五年六月一日政令第一六四号)
この政令は、公布の日から施行する。
附 則 (昭和五三年一二月一二日政令第三八五号) 抄
(施行期日)
第一条 この政令は、法の施行の日(昭和五十三年十二月十四日)から施行する。
附 則 (昭和六〇年三月一五日政令第三一号) 抄
(施行期日)
第一条 この政令は、昭和六十年四月一日から施行する。
附 則 (昭和六二年九月二九日政令第三三七号) 抄
1 この政令は、昭和六十二年十月一日から施行する。
附 則 (平成五年一〇月二七日政令第三四五号)
この政令は、気象業務法の一部を改正する法律(平成五年法律第四十六号)の一部の施行の日(平成五年十一月一日)から施行する。
附 則 (平成一一年五月二八日政令第一六五号) 抄
この政令は、日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律の施行の日(平成十一年七月一日)から施行する。
附 則 (平成一二年六月七日政令第三一二号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
附 則 (平成一三年六月二九日政令第二二一号)
この政令は、水防法の一部を改正する法律(平成十三年法律第四十六号)の施行の日(平成十三年七月三日)から施行する。
附 則 (平成一三年九月一二日政令第二九二号)
この政令は、気象業務法の一部を改正する法律(平成十三年法律第四十七号)の施行の日(平成十四年四月一日)から施行する。
附 則 (平成一五年一二月一〇日政令第四九六号)
この政令は、平成十六年三月一日から施行する。
附 則 (平成一九年一一月二一日政令第三四一号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、気象業務法の一部を改正する法律(平成十九年法律第百十五号)の施行の日から施行する。
附 則 (平成二三年一二月二六日政令第四二七号)
この政令は、津波防災地域づくりに関する法律の施行の日(平成二十三年十二月二十七日)から施行する。
附 則 (平成二五年八月二六日政令第二四一号)
(施行期日)
1 この政令は、気象業務法及び国土交通省設置法の一部を改正する法律(平成二十五年法律第二十三号)の施行の日(平成二十五年八月三十日)から施行する。
(経過措置)
2 この政令の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (令和五年一〇月四日政令第二九九号)
この政令は、気象業務法及び水防法の一部を改正する法律の施行の日(令和五年十一月三十日)から施行する。