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外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律
(平成二十八年法律第八十九号)
施行日: 基準日時点
最終更新: 平成二十九年三月三十一日公布(平成二十九年法律第十四号)改正 法令ごとに表示される「最終更新」とは?
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律
平成二十八年法律第八十九号
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、技能実習に関し、基本理念を定め、国等の責務を明らかにするとともに、技能実習計画の認定及び監理団体の許可の制度を設けること等により、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。次条及び第四十八条第一項において「入管法」という。)その他の出入国に関する法令及び労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)その他の労働に関する法令と相まって、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図り、もって人材育成を通じた開発途上地域等への技能、技術又は知識(以下「技能等」という。)の移転による国際協力を推進することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技能実習」とは、企業単独型技能実習及び団体監理型技能実習をいい、「技能実習生」とは、企業単独型技能実習生及び団体監理型技能実習生をいう。
2 この法律において「企業単独型技能実習」とは、次に掲げるものをいう。
一 第一号企業単独型技能実習(本邦の公私の機関の外国にある事業所の職員である外国人(入管法第二条第二号に規定する外国人をいう。以下同じ。)又は本邦の公私の機関と主務省令で定める密接な関係を有する外国の公私の機関の外国にある事業所の職員である外国人が、技能等を修得するため、在留資格(入管法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第一号イに係るものに限る。)をもって、これらの本邦の公私の機関により受け入れられて必要な講習を受けること及び当該機関との雇用契約に基づいて当該機関の本邦にある事業所において当該技能等に係る業務に従事することをいう。以下同じ。)
二 第二号企業単独型技能実習(第一号企業単独型技能実習を修了した者が、技能等に習熟するため、在留資格(入管法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第二号イに係るものに限る。)をもって、本邦の公私の機関との雇用契約に基づいて当該機関の本邦にある事業所において当該技能等を要する業務に従事することをいう。以下同じ。)
三 第三号企業単独型技能実習(第二号企業単独型技能実習を修了した者が、技能等に熟達するため、在留資格(入管法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第三号イに係るものに限る。)をもって、本邦の公私の機関との雇用契約に基づいて当該機関の本邦にある事業所において当該技能等を要する業務に従事することをいう。以下同じ。)
3 この法律において「企業単独型技能実習生」とは、次に掲げるものをいう。
一 第一号企業単独型技能実習生(第一号企業単独型技能実習を行う外国人をいう。以下同じ。)
二 第二号企業単独型技能実習生(第二号企業単独型技能実習を行う外国人をいう。以下同じ。)
三 第三号企業単独型技能実習生(第三号企業単独型技能実習を行う外国人をいう。以下同じ。)
4 この法律において「団体監理型技能実習」とは、次に掲げるものをいう。
一 第一号団体監理型技能実習(外国人が、技能等を修得するため、在留資格(入管法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第一号ロに係るものに限る。)をもって、本邦の営利を目的としない法人により受け入れられて必要な講習を受けること及び当該法人による実習監理を受ける本邦の公私の機関との雇用契約に基づいて当該機関の本邦にある事業所において当該技能等に係る業務に従事することをいう。以下同じ。)
二 第二号団体監理型技能実習(第一号団体監理型技能実習を修了した者が、技能等に習熟するため、在留資格(入管法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第二号ロに係るものに限る。)をもって、本邦の営利を目的としない法人による実習監理を受ける本邦の公私の機関との雇用契約に基づいて当該機関の本邦にある事業所において当該技能等を要する業務に従事することをいう。以下同じ。)
三 第三号団体監理型技能実習(第二号団体監理型技能実習を修了した者が、技能等に熟達するため、在留資格(入管法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第三号ロに係るものに限る。)をもって、本邦の営利を目的としない法人による実習監理を受ける本邦の公私の機関との雇用契約に基づいて当該機関の本邦にある事業所において当該技能等を要する業務に従事することをいう。以下同じ。)
5 この法律において「団体監理型技能実習生」とは、次に掲げるものをいう。
一 第一号団体監理型技能実習生(第一号団体監理型技能実習を行う外国人をいう。以下同じ。)
二 第二号団体監理型技能実習生(第二号団体監理型技能実習を行う外国人をいう。以下同じ。)
三 第三号団体監理型技能実習生(第三号団体監理型技能実習を行う外国人をいう。以下同じ。)
6 この法律において「実習実施者」とは、企業単独型実習実施者及び団体監理型実習実施者をいう。
7 この法律において「企業単独型実習実施者」とは、実習認定(第八条第一項の認定(第十一条第一項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの)をいう。以下同じ。)を受けた第八条第一項に規定する技能実習計画に基づき、企業単独型技能実習を行わせる者をいう。
8 この法律において「団体監理型実習実施者」とは、実習認定を受けた第八条第一項に規定する技能実習計画に基づき、団体監理型技能実習を行わせる者をいう。
9 この法律において「実習監理」とは、団体監理型実習実施者等(団体監理型実習実施者又は団体監理型技能実習を行わせようとする者をいう。以下同じ。)と団体監理型技能実習生等(団体監理型技能実習生又は団体監理型技能実習生になろうとする者をいう。以下同じ。)との間における雇用関係の成立のあっせん及び団体監理型実習実施者に対する団体監理型技能実習の実施に関する監理を行うことをいう。
10 この法律において「監理団体」とは、監理許可(第二十三条第一項の許可(第三十二条第一項の規定による変更の許可があったとき、又は第三十七条第二項の規定による第二十三条第一項第二号に規定する特定監理事業に係る許可への変更があったときは、これらの変更後のもの)をいう。以下同じ。)を受けて実習監理を行う事業(以下「監理事業」という。)を行う本邦の営利を目的としない法人をいう。
(基本理念)
第三条 技能実習は、技能等の適正な修得、習熟又は熟達(以下「修得等」という。)のために整備され、かつ、技能実習生が技能実習に専念できるようにその保護を図る体制が確立された環境で行われなければならない。
2 技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない。
(国及び地方公共団体の責務)
第四条 国は、この法律の目的を達成するため、前条の基本理念に従って、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図るために必要な施策を総合的かつ効果的に推進しなければならない。
2 地方公共団体は、前項の国の施策と相まって、地域の実情に応じ、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図るために必要な施策を推進するように努めなければならない。
(実習実施者、監理団体等の責務)
第五条 実習実施者は、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護について技能実習を行わせる者としての責任を自覚し、第三条の基本理念にのっとり、技能実習を行わせる環境の整備に努めるとともに、国及び地方公共団体が講ずる施策に協力しなければならない。
2 監理団体は、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護について重要な役割を果たすものであることを自覚し、実習監理の責任を適切に果たすとともに、国及び地方公共団体が講ずる施策に協力しなければならない。
3 実習実施者又は監理団体を構成員とする団体は、実習実施者又は監理団体に対し、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図るために必要な指導及び助言をするように努めなければならない。
(技能実習生の責務)
第六条 技能実習生は、技能実習に専念することにより、技能等の修得等をし、本国への技能等の移転に努めなければならない。
(基本方針)
第七条 主務大臣は、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する基本方針(以下この条において「基本方針」という。)を定めなければならない。
2 基本方針には、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する基本的事項
二 技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図るための施策に関する事項
三 技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に際し配慮すべき事項
四 技能等の移転を図るべき分野その他技能等の移転の推進に関する事項
3 主務大臣は、必要がある場合には、基本方針において、特定の職種に係る技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図るための施策を定めるものとする。
4 主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議しなければならない。
5 主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
第三章 外国人技能実習機構
第一節 総則
(機構の目的)
第五十七条 外国人技能実習機構(以下「機構」という。)は、外国人の技能等の修得等に関し、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図り、もって人材育成を通じた開発途上地域等への技能等の移転による国際協力を推進することを目的とする。
(法人格)
第五十八条 機構は、法人とする。
(数)
第五十九条 機構は、一を限り、設立されるものとする。
(資本金)
第六十条 機構の資本金は、その設立に際し、政府及び政府以外の者が出資する額の合計額とする。
2 機構は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
(名称)
第六十一条 機構は、その名称中に外国人技能実習機構という文字を用いなければならない。
2 機構でない者は、その名称中に外国人技能実習機構という文字を用いてはならない。
(登記)
第六十二条 機構は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用)
第六十三条 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条及び第七十八条の規定は、機構について準用する。
第二節 設立
(発起人)
第六十四条 機構を設立するには、技能実習に関して専門的な知識と経験を有する者三人以上が発起人になることを必要とする。
(定款の作成等)
第六十五条 発起人は、速やかに、機構の定款を作成し、政府以外の者に対し機構に対する出資を募集しなければならない。
2 前項の定款には、次の事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 資本金及び出資に関する事項
五 役員に関する事項
六 評議員会に関する事項
七 業務及びその執行に関する事項
八 財務及び会計に関する事項
九 定款の変更に関する事項
十 公告の方法
(設立の認可等)
第六十六条 発起人は、前条第一項の募集が終わったときは、速やかに、定款を主務大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
2 主務大臣は、機構の理事長となるべき者及び監事となるべき者を指名する。
3 前項の規定により指名された機構の理事長となるべき者及び監事となるべき者は、機構の成立の時において、第七十一条第一項の規定により、それぞれ理事長及び監事に任命されたものとする。
(事務の引継ぎ)
第六十七条 発起人は、前条第一項の認可を受けたときは、遅滞なく、その事務を同条第二項の規定により指名された機構の理事長となるべき者に引き継がなければならない。
2 前条第二項の規定により指名された機構の理事長となるべき者は、前項の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政府及び出資の募集に応じた政府以外の者に対し、出資金の払込みを求めなければならない。
(設立の登記)
第六十八条 第六十六条第二項の規定により指名された機構の理事長となるべき者は、前条第二項の規定による出資金の払込みがあったときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。
2 機構は、設立の登記をすることにより成立する。
第三節 役員等
(役員)
第六十九条 機構に、役員として理事長一人、理事三人以内及び監事二人以内を置く。
(役員の職務及び権限)
第七十条 理事長は、機構を代表し、その業務を総理する。
2 理事は、理事長の定めるところにより、機構を代表し、理事長を補佐して機構の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。
3 監事は、機構の業務を監査する。
4 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。
(役員の任命)
第七十一条 理事長及び監事は、主務大臣が任命する。
2 理事は、理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。
(役員の任期)
第七十二条 役員の任期は、二年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 役員は、再任されることができる。
(役員の欠格条項)
第七十三条 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない。
(役員の解任)
第七十四条 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条の規定に該当するに至ったときは、その役員を解任しなければならない。
2 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号のいずれかに該当するに至ったときその他役員たるに適しないと認めるときは、第七十一条の規定の例により、その役員を解任することができる。
一 破産手続開始の決定を受けたとき。
二 禁錮以上の刑に処せられたとき。
三 心身の故障のため職務を執行することができないと認められるとき。
四 職務上の義務違反があるとき。
(役員の兼職禁止)
第七十五条 役員(非常勤の者を除く。)は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
(監事の兼職禁止)
第七十六条 監事は、理事長、理事、評議員又は機構の職員を兼ねてはならない。
(代表権の制限)
第七十七条 機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、監事が機構を代表する。
(代理人の選任)
第七十八条 理事長は、機構の職員のうちから、機構の業務の一部に関する一切の裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する代理人を選任することができる。
(職員の任命)
第七十九条 機構の職員は、理事長が任命する。
(役員及び職員の秘密保持義務)
第八十条 機構の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由なく、その職務上知ることができた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
(役員及び職員の地位)
第八十一条 機構の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第四節 評議員会
(設置)
第八十二条 機構に、第八十七条の業務(同条第一号に掲げる業務及びこれに附帯する業務を除く。以下この条において同じ。)の円滑な運営を図るため、評議員会を置く。
2 評議員会は、第八十七条の業務の運営に関する重要事項を審議する。
3 評議員会は、前項に規定するもののほか、第八十七条の業務の運営に関し、理事長の諮問に応じて重要事項について意見を述べ、又は必要と認める事項について理事長に建議することができる。
(組織)
第八十三条 評議員会は、評議員十五人以内をもって組織する。
(評議員)
第八十四条 評議員は、労働者を代表する者、事業主を代表する者及び技能実習に関して専門的な知識と経験を有する者のうちから、理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。
2 評議員のうち、労働者を代表する者及び事業主を代表する者は、各同数とする。
3 評議員の任期は、四年とする。ただし、補欠の評議員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 評議員は、再任されることができる。
(評議員の解任)
第八十五条 理事長は、評議員が第七十四条第二項各号のいずれかに該当するに至ったときは、前条第一項の規定の例により、その評議員を解任することができる。
(評議員の秘密保持義務等)
第八十六条 第八十条及び第八十一条の規定は、評議員について準用する。
第五節 業務
(業務の範囲)
第八十七条 機構は、第五十七条の目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。
一 技能実習に関し行う次に掲げる業務
イ 第十二条第一項の規定により認定事務を行うこと。
ロ 第十四条第一項の規定により報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を求め、又はその職員をして、質問させ、若しくは検査させること。
ハ 第十八条第一項(第十九条第三項、第二十一条第二項、第二十七条第三項、第三十二条第七項、第三十三条第二項、第三十四条第二項及び第四十二条第三項において準用する場合を含む。)の規定により届出、報告書、監査報告書又は事業報告書を受理すること。
ニ 第二十四条第一項(第三十一条第五項及び第三十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により事実関係の調査を行うこと。
ホ 第二十四条第三項(第三十一条第五項及び第三十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により申請書を受理すること。
ヘ 第二十九条第四項(第三十一条第五項並びに第三十二条第二項及び第七項において準用する場合を含む。)の規定により許可証の交付又は再交付に係る事務を行うこと。
二 技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図るために技能実習生からの相談に応じ、必要な情報の提供、助言その他の援助を行う業務(次号に掲げる業務に該当するものを除く。)
三 技能実習を行うことが困難となった技能実習生であって引き続き技能実習を行うことを希望するものが技能実習を行うことができるよう、技能実習生からの相談に応じ、必要な情報の提供、助言その他の援助を行うとともに、実習実施者、監理団体その他関係者に対する必要な指導及び助言を行う業務
四 技能実習に関し、調査及び研究を行う業務
五 その他技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する業務
六 前各号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含み、主務省令で定める業務を除く。)に係る手数料を徴収する業務
七 前各号に掲げる業務に附帯する業務
(業務の委託)
第八十八条 機構は、主務大臣の認可を受けて、前条の業務(同条第一号に掲げる業務及びこれに附帯する業務を除く。)の一部を委託することができる。
2 第八十条及び第八十一条の規定は、前項の規定による委託を受けた者(その者が法人である場合にあっては、その役員)又はその職員その他の当該委託を受けた業務に従事する者について準用する。
(業務方法書)
第八十九条 機構は、業務開始の際、業務方法書を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の業務方法書には、主務省令で定める事項を記載しなければならない。
(資料の交付の要請等)
第九十条 国又は地方公共団体は、機構がその業務を行うため特に必要があると認めて要請をしたときは、機構に対し、必要な資料を交付し、又はこれを閲覧させることができる。
2 機構は、その業務を行うため必要があると認めるときは、国の行政機関の長及び地方公共団体の長その他の執行機関に対して、資料の提供、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。
第六節 財務及び会計
(事業年度)
第九十一条 機構の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
(予算等の認可)
第九十二条 機構は、毎事業年度、予算及び事業計画を作成し、当該事業年度の開始前に、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
(財務諸表等)
第九十三条 機構は、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書その他主務省令で定める書類及びこれらの附属明細書(以下この条において「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 機構は、前項の規定により財務諸表を主務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3 機構は、第一項の規定による主務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表並びに前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見書(以下この条において「財務諸表等」という。)を、各事務所に備え置き、主務省令で定める期間、公衆の縦覧に供しなければならない。
4 財務諸表等は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして主務省令で定めるものをいう。次項において同じ。)をもって作成することができる。
5 財務諸表等が電磁的記録をもって作成されているときは、機構の事務所において、当該電磁的記録に記録された情報を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものをいう。)により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置として主務省令で定めるものをとることができる。この場合においては、財務諸表等を、第三項の規定により備え置き、公衆の縦覧に供したものとみなす。
(利益及び損失の処理)
第九十四条 機構は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失を埋め、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
2 機構は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
3 機構は、予算をもって定める額に限り、第一項の規定による積立金を第八十七条の業務に要する費用に充てることができる。
(借入金)
第九十五条 機構は、その業務に要する費用に充てるため必要な場合において、主務大臣の認可を受けて、短期借入金をすることができる。
2 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、主務大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、一年以内に償還しなければならない。
4 主務大臣は、第一項及び第二項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
5 機構は、長期借入金及び債券発行をすることができない。
(交付金)
第九十六条 政府は、予算の範囲内において、機構に対し、その業務に要する費用に相当する金額を交付するものとする。
(余裕金の運用)
第九十七条 機構は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
一 国債その他主務大臣の指定する有価証券の保有
二 主務大臣の指定する金融機関への預金
三 その他主務省令で定める方法
(主務省令への委任)
第九十八条 この法律に定めるもののほか、この節の規定の実施に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第七節 監督
(監督)
第九十九条 機構は、主務大臣が監督する。
2 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対し、その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。
(報告及び検査)
第百条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対しその業務に関し報告をさせ、又は当該職員に機構の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 第十三条第二項の規定は前項の規定による立入検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について、それぞれ準用する。
第八節 補則
(定款の変更)
第百一条 機構の定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(解散)
第百二条 機構は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを各出資者に対し、その出資額を限度として分配するものとする。
2 前項に規定するもののほか、機構の解散については、別に法律で定める。
第四章 雑則
(主務大臣等)
第百三条 この法律における主務大臣は、法務大臣及び厚生労働大臣とする。
2 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
(国等の連携)
第百六条 国、地方公共団体及び機構は、技能実習が円滑に行われるよう、必要な情報交換を行うことその他相互の密接な連携の確保に努めるものとする。
2 機構は、前項に規定する連携のため、主務大臣に対し、主務大臣の権限の行使に関して必要な情報の提供を行わなければならない。
(主務省令への委任)
第百七条 この法律に定めるもののほか、この法律の規定の実施に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第五章 罰則
第百十条 第四十四条、第五十四条第四項、第五十六条第四項又は第八十条(第八十六条及び第八十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第百十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
十二 第百条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合におけるその違反行為をした機構の役員又は職員
第百十四条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 第三章の規定により主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
二 第六十二条第一項の規定による政令に違反して登記することを怠ったとき。
三 第八十七条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
四 第九十三条第三項の規定に違反して、書類を備え置かず、又は縦覧に供しなかったとき。
五 第九十七条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
六 第九十九条第二項の規定による主務大臣の命令に違反したとき。
第百十五条 第六十一条第二項の規定に違反した者は、二十万円以下の過料に処する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一章、第三章、第百三条、第百六条、第百七条、第百十条(第八十条(第八十六条及び第八十八条第二項において準用する場合を含む。)に係る部分に限る。)、第百十二条(第十二号に係る部分に限る。)、第百十四条及び第百十五条の規定並びに附則第五条から第九条まで、第十一条、第十四条から第十七条まで、第十八条(登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)別表第三の改正規定に限る。)、第二十条から第二十三条まで及び第二十六条の規定は、公布の日から施行する。
(外国人技能実習機構に関する経過措置)
第五条 この法律の施行の際現にその名称中に外国人技能実習機構という文字を用いている者については、第六十一条第二項の規定は、第三章の規定の施行後六月間は、適用しない。
第六条 機構の最初の事業年度は、第九十一条の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、その後最初の三月三十一日に終わるものとする。
第七条 機構の最初の事業年度の予算及び事業計画については、第九十二条第一項中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「機構の成立後遅滞なく」とする。
(施行前の準備)
第八条 第八条第一項の認定及び第二十三条第一項の許可の手続は、施行日前においても行うことができる。この場合において、主務大臣は、第十二条及び第二十四条の規定の例により、機構に、認定事務又は調査の全部又は一部を行わせることができる。
2 第二十三条第一項の許可の手続を施行日前に行う場合において、厚生労働大臣は、同条第六項の規定の例により、労働政策審議会の意見を聴くことができる。
3 第二十三条第一項の許可の手続に係る申請書又はこれに添付すべき書類であって虚偽の記載のあるものを提出した者は、三十万円以下の罰金に処する。
4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の罰金刑を科する。
(政令への委任)
第二十六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。