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(平成二十五年原子力規制委員会規則第二十六号)
施行日: 平成三十年六月八日
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使用済燃料貯蔵施設の性能に係る技術基準に関する規則
平成二十五年原子力規制委員会規則第二十六号
使用済燃料貯蔵施設の性能に係る技術基準に関する規則
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第四十三条の十の二の規定に基づき、使用済燃料貯蔵施設の性能に係る技術基準に関する規則を次のように定める。
(適用範囲)
第一条 この規則は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「法」という。)第四十三条の四第二項第二号に規定する使用済燃料貯蔵施設(金属キャスクによって使用済燃料を貯蔵するものに限る。)について適用する。
(定義)
第二条 この規則において使用する用語は、法、使用済燃料の貯蔵の事業に関する規則(平成十二年通商産業省令第百十二号)及び使用済燃料貯蔵施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年原子力規制委員会規則第二十四号。以下「事業許可基準規則」という。)において使用する用語の例による。
(特殊な方法による施設)
第三条 特殊な方法による施設について使用済燃料貯蔵施設の設計及び工事の方法の技術基準に関する規則(平成十二年通商産業省令第百十三号)第二条第一項の規定に基づく原子力規制委員会の認可を受けた場合は、この規則の規定にかかわらず、当該認可に係る基準をもって法第四十三条の十の二の技術上の基準とする。
(使用済燃料の臨界防止)
第四条 使用済燃料貯蔵施設は、使用済燃料が臨界に達するおそれがないようにするため、核的に安全な形状寸法にすることその他の適切な措置が講じられたものでなければならない。
(火災等による損傷の防止)
第五条 使用済燃料貯蔵施設は、火災又は爆発の影響を受けることにより当該使用済燃料貯蔵施設の基本的安全機能が損なわれるおそれがある場合において、必要に応じて消火設備及び警報設備(自動火災報知設備、漏電火災警報器その他の火災及び爆発の発生を自動的に検知し、警報を発する設備に限る。)が設置されたものでなければならない。
2 前項の消火設備及び警報設備は、その故障、損壊又は異常な作動により使用済燃料貯蔵施設の基本的安全機能に支障を及ぼすおそれがないものでなければならない。
3 安全機能を有する施設であって、火災又は爆発により損傷を受けるおそれがあるものは、可能な限り不燃性又は難燃性の材料を使用するとともに、必要に応じて防火壁の設置その他の適切な防護措置が講じられたものでなければならない。
(使用済燃料貯蔵施設の地盤)
第六条 使用済燃料貯蔵施設は、事業許可基準規則第八条第一項の地震力が作用した場合においても当該使用済燃料貯蔵施設を十分に支持することができる地盤に設置されたものでなければならない。
(地震による損傷の防止)
第七条 使用済燃料貯蔵施設は、これに作用する地震力(事業許可基準規則第九条第二項の規定により算定する地震力をいう。)による損壊により公衆に放射線障害を及ぼすことがないものでなければならない。
2 使用済燃料貯蔵施設は、事業許可基準規則第九条第三項の地震力に対してその基本的安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。
3 使用済燃料貯蔵施設は、事業許可基準規則第九条第三項の地震により生ずる斜面の崩壊によりその基本的安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。
(津波による損傷の防止)
第八条 使用済燃料貯蔵施設は、事業許可基準規則第十条の津波によりその基本的安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。
(外部からの衝撃による損傷の防止)
第九条 使用済燃料貯蔵施設は、想定される自然現象(地震及び津波を除く。)によりその基本的安全機能を損なうおそれがある場合において、防護措置、基礎地盤の改良その他の適切な措置が講じられたものでなければならない。
2 使用済燃料貯蔵施設は、周辺監視区域に隣接する地域に事業所、鉄道、道路その他の外部からの衝撃が発生するおそれがある要因がある場合において、事業所における火災又は爆発事故、危険物を搭載した車両、船舶又は航空機の事故その他の敷地及び敷地周辺の状況から想定される事象であって人為によるもの(故意によるものを除く。)により当該使用済燃料貯蔵施設の基本的安全機能が損なわれないよう、防護措置その他の適切な措置が講じられたものでなければならない。
(使用済燃料貯蔵施設への人の不法な侵入等の防止)
第十条 使用済燃料貯蔵施設を設置する事業所(以下「事業所」という。)には、使用済燃料貯蔵施設への人の不法な侵入、使用済燃料貯蔵施設に不正に爆発性又は易燃性を有する物件その他人に危害を与え、又は他の物件を損傷するおそれがある物件が持ち込まれること及び不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第二条第四項に規定する不正アクセス行為をいう。)を防止するため、適切な措置が講じられていなければならない。
(材料及び構造)
第十一条 使用済燃料貯蔵施設に属する容器及び管並びにこれらを支持する構造物のうち、使用済燃料貯蔵施設の基本的安全機能を確保する上で必要なもの(以下この項において「容器等」という。)の材料及び構造は、当該容器等がその設計上要求される強度及び耐食性が確保されたものでなければならない。
2 使用済燃料貯蔵施設に属する容器及び管のうち、使用済燃料貯蔵施設の基本的安全機能を確保する上で必要なものは、適切な耐圧試験又は漏えい試験を行ったとき、これに耐え、かつ、著しい漏えいがないように設置されていなければならない。
(除熱)
第十二条 使用済燃料貯蔵施設は、使用済燃料又は使用済燃料によって汚染された物(以下「使用済燃料等」という。)の崩壊熱を適切に除去するように設置されていなければならない。
(閉じ込めの機能)
第十三条 使用済燃料貯蔵施設は、次に掲げるところにより、使用済燃料等を限定された区域に閉じ込める機能を保持するように設置されていなければならない。
一 金属キャスクは、使用済燃料等が外部に漏えいするおそれがない構造であること。
二 流体状の使用済燃料によって汚染された物を内包する容器又は管に使用済燃料によって汚染された物を含まない流体を導く管を接続する場合には、流体状の使用済燃料によって汚染された物が使用済燃料によって汚染された物を含まない流体を導く管に逆流するおそれがない構造であること。
三 液体状の使用済燃料によって汚染された物を取り扱う設備が設置される施設(液体状の使用済燃料によって汚染された物の漏えいが拡大するおそれがある部分に限る。)は、次に掲げるところによるものであること。
イ 施設内部の床面及び壁面は、液体状の使用済燃料によって汚染された物が漏えいし難いものであること。
ロ 液体状の使用済燃料によって汚染された物を取り扱う施設の周辺部又は施設外に通じる出入口若しくはその周辺部には、液体状の使用済燃料によって汚染された物が施設外へ漏えいすることを防止するためのせき が設置されていること。ただし、施設内部の床面が隣接する施設の床面又は地表面より低い場合であって、液体状の使用済燃料によって汚染された物が施設外へ漏えいするおそれがないときは、この限りではない。
ハ 事業所の外に排水を排出する排水路(湧水に係るものであって使用済燃料によって汚染された物により汚染するおそれがある管理区域内に開口部がないものを除く。)の上に施設の床面がないようにすること。ただし、当該排水路に使用済燃料によって汚染された物により汚染された排水を安全に廃棄する設備及び第二十一条第一項第三号に掲げる事項を計測する設備が設置されている場合は、この限りではない。
(遮蔽)
第十四条 使用済燃料貯蔵施設は、当該使用済燃料貯蔵施設からの直接線及びスカイシャイン線による事業所周辺の線量が原子力規制委員会の定める線量限度を十分下回るように設置されていなければならない。
2 事業所内における外部放射線による放射線障害を防止する必要がある場所には、放射線障害を防止するために必要な遮蔽能力を有する遮蔽設備が設けられていなければならない。この場合において、当該遮蔽設備に開口部又は配管その他の貫通部がある場合であって放射線障害を防止するために必要がある場合には、放射線の漏えいを防止するための措置が講じられたものでなければならない。
(換気)
第十五条 使用済燃料貯蔵施設は、当該使用済燃料貯蔵施設内の使用済燃料等により汚染された空気による放射線障害を防止する必要がある場合には、次に掲げるところにより換気設備が設置されたものでなければならない。
一 放射線障害を防止するために必要な換気能力を有するものであること。
二 使用済燃料等により汚染された空気が逆流するおそれがない構造であること。
三 ろ過装置を設ける場合にあっては、ろ過装置の機能が適切に維持し得るものであり、かつ、ろ過装置の使用済燃料等による汚染の除去又はろ過装置の取替えが容易な構造であること。
四 吸気口は、使用済燃料等により汚染された空気を吸入し難いように設置すること。
(使用済燃料によって汚染された物による汚染の防止)
第十六条 使用済燃料貯蔵施設のうち人が頻繁に出入りする建物内部の壁、床その他の部分であって、使用済燃料によって汚染された物により汚染されるおそれがあり、かつ、人が触れるおそれがあるものの表面は、使用済燃料によって汚染された物による汚染を除去しやすいものでなければならない。
(安全機能を有する施設)
第十七条 安全機能を有する施設は、当該施設を他の原子力施設と共用し、又は当該施設に属する設備を一の使用済燃料貯蔵施設において共用する場合には、使用済燃料貯蔵施設の安全性を損なわないように設置されていなければならない。
2 安全機能を有する施設は、当該施設の安全機能を確認するための検査又は試験及び当該安全機能を健全に維持するための保守又は修理ができるように設置されていなければならない。
(搬送設備及び受入設備)
第十八条 使用済燃料を封入した金属キャスクの搬送及び受入れのために使用する設備は、次に掲げるところによらなければならない。
一 使用済燃料を封入した金属キャスクの搬送及び受入れを行う設備は、当該金属キャスクを安全に取り扱う能力を有するものであること。
二 使用済燃料を封入した金属キャスクの搬送及び受入れをするための動力の供給が停止した場合に、当該金属キャスクを安全に保持しているものであること。
(計測制御系統施設)
第十九条 使用済燃料貯蔵施設には、次に掲げる事項を計測する設備が設けられていなければならない。この場合において、当該事項を計測する設備については、直接計測することが困難な場合は間接的に計測する設備をもって替えることができる。
一 使用済燃料を封入した金属キャスクの表面温度
二 使用済燃料を封入した金属キャスク蓋部の密封性の監視のための当該金属キャスク蓋部(ただし、蓋を溶接する場合を除く。)の圧力
三 使用済燃料を貯蔵する建物の給排気温度
2 使用済燃料貯蔵施設には、その設備の機能の喪失、誤動作その他の要因により使用済燃料貯蔵施設の基本的安全機能を損なうおそれが生じたとき、第二十一条第一項第二号の放射性物質の濃度若しくは同項第四号の外部放射線に係る線量当量が著しく上昇したとき又は液体状の放射性廃棄物の廃棄施設から液体状の放射性物質が著しく漏えいするおそれが生じたときに、これらを確実に検知して速やかに警報する設備が設けられていなければならない。
(廃棄施設)
第二十条 放射性廃棄物を廃棄する設備(放射性廃棄物を保管廃棄する設備を除く。)は、次に掲げるところによらなければならない。
一 周辺監視区域の外の空気中及び周辺監視区域の境界における水中の放射性物質の濃度が、それぞれ原子力規制委員会の定める値以下になるように使用済燃料貯蔵施設において発生する放射性廃棄物を廃棄する能力を有するものであること。
二 放射性廃棄物以外の廃棄物を廃棄する設備と区別して設置すること。ただし、放射性廃棄物以外の流体状の廃棄物を流体状の放射性廃棄物を廃棄する設備に導く場合において、流体状の放射性廃棄物が放射性廃棄物以外の流体状の廃棄物を取り扱う設備に逆流するおそれがないときは、この限りでない。
三 気体状の放射性廃棄物を廃棄する設備は、排気口以外の箇所において気体状の放射性廃棄物を排出することがないものであること。
四 気体状の放射性廃棄物を廃棄する設備にろ過装置を設ける場合にあっては、ろ過装置の機能が適切に維持し得るものであり、かつ、ろ過装置の使用済燃料等による汚染の除去又はろ過装置の取替えが容易な構造であること。
五 液体状の放射性廃棄物を廃棄する設備は、排水口以外の箇所において液体状の放射性廃棄物を排出することがないものであること。
(放射線管理施設)
第二十一条 事業所には、次に掲げる事項を計測する放射線管理施設が設けられていなければならない。この場合において、当該事項を直接計測することが困難な場合は、これを間接的に計測する施設をもって替えることができる。
一 使用済燃料貯蔵施設の放射線遮蔽物の側壁における原子力規制委員会の定める線量当量率
二 放射性廃棄物の排気口又はこれに近接する箇所における排気中の放射性物質の濃度
三 放射性廃棄物の排水口又はこれに近接する箇所における排水中の放射性物質の濃度
四 管理区域における外部放射線に係る原子力規制委員会の定める線量当量、空気中の放射性物質の濃度及び放射性物質によって汚染された物の表面の放射性物質の密度
五 周辺監視区域における外部放射線に係る原子力規制委員会の定める線量当量
2 放射線管理施設は、前項各号に掲げる事項のうち、必要な情報を適切な場所に表示できるように設置されていなければならない。
(予備電源)
第二十二条 使用済燃料貯蔵施設には、外部電源系統からの電気の供給が停止した場合において、監視設備その他必要な設備に使用することができる予備電源が設けられていなければならない。
(通信連絡設備等)
第二十三条 事業所には、安全設計上想定される事故が発生した場合において事業所内の人に対し必要な指示ができるよう、警報装置及び通信連絡設備が設けられていなければならない。
2 事業所には、安全設計上想定される事故が発生した場合において事業所外の通信連絡をする必要がある場所と通信連絡ができるよう、通信連絡設備が設けられていなければならない。
3 使用済燃料貯蔵施設には、事業所内の人の退避のための設備が設けられていなければならない。
附 則
この規則は、原子力規制委員会設置法(平成二十四年法律第四十七号)附則第一条第五号に掲げる規定の施行の日(平成二十五年十二月十八日)から施行する。
附 則 (平成三〇年六月八日原子力規制委員会規則第六号)
この規則は、公布の日から施行する。