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(平成二十五年原子力規制委員会規則第二十一号)
施行日: 平成三十年六月八日
最終更新: 平成三十年六月八日公布(平成三十年原子力規制委員会規則第六号)改正 法令ごとに表示される「最終更新」とは?
試験研究の用に供する原子炉等の位置、構造及び設備の基準に関する規則
平成二十五年原子力規制委員会規則第二十一号
試験研究の用に供する原子炉等の位置、構造及び設備の基準に関する規則
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第二十四条第一項第三号の規定に基づき、試験研究の用に供する原子炉等の位置、構造及び設備の基準に関する規則を次のように定める。
第一章 総則
(適用範囲)
第一条 この規則は、次に掲げる原子炉及びその附属施設について適用する。
一 試験研究の用に供する試験研究用等原子炉(船舶に設置するものを除く。)
二 船舶に設置する軽水減速加圧軽水冷却型原子炉(減速材及び冷却材として加圧軽水を使用する原子炉であって蒸気発生器が構造上原子炉圧力容器の外部にあるものをいう。)であって研究開発段階にある試験研究用等原子炉
(定義)
第二条 この規則において使用する用語は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律において使用する用語の例による。
2 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 「放射線」とは、試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則(昭和三十二年総理府令第八十三号。以下「試験炉規則」という。)第一条の二第二項第一号に規定する放射線をいう。
二 「管理区域」とは、試験炉規則第一条の二第二項第四号に規定する管理区域をいう。
三 「放射性廃棄物」とは、試験炉規則第一条の二第二項第二号に規定する放射性廃棄物をいう。
四 「周辺監視区域」とは、試験炉規則第一条の二第二項第六号に規定する周辺監視区域をいう。
五 「放射線業務従事者」とは、試験炉規則第一条の二第二項第七号に規定する放射線業務従事者をいう。
六 「臨界実験装置」とは、炉心構造を容易に変更することができる試験研究用等原子炉であって、核燃料物質の臨界量等当該試験研究用等原子炉の核特性を測定する用に専ら供するものをいう。
七 「水冷却型研究炉」とは、一次冷却材として水を使用する試験研究の用に供する試験研究用等原子炉(船舶に設置するものを除く。)をいう。
八 「中出力炉」とは、熱出力五百キロワット以上、十メガワット未満の水冷却型研究炉をいう。
九 「高出力炉」とは、熱出力十メガワット以上、五十メガワット以下の水冷却型研究炉をいう。
十 「ガス冷却型原子炉」とは、気体状の一次冷却材を用いる試験研究の用に供する試験研究用等原子炉(船舶に設置するものを除く。)であって熱交換器を有するものをいう。
十一 「ナトリウム冷却型高速炉」とは、試験研究の用に供する試験研究用等原子炉(船舶に設置するものを除く。)であって、一次冷却材としてナトリウムを用い、かつ、その原子核分裂の連鎖反応が主として高速中性子により行われるものをいう。
十二 「安全機能」とは、試験研究用等原子炉施設の安全性を確保するために必要な機能であって、次に掲げるものをいう。
イ その機能の喪失により試験研究用等原子炉施設に運転時の異常な過渡変化又は設計基準事故が発生し、これにより公衆又は従事者に放射線障害を及ぼすおそれがある機能
ロ 試験研究用等原子炉施設の運転時の異常な過渡変化又は設計基準事故の拡大を防止し、又は速やかにその事故を収束させることにより、公衆又は従事者に及ぼすおそれがある放射線障害を防止し、及び放射性物質が試験研究用等原子炉を設置する工場又は事業所(以下「工場等」という。)外へ放出されることを抑制し、又は防止する機能
十三 「安全機能の重要度」とは、試験研究用等原子炉施設の安全性の確保のために必要な安全機能の重要性の程度をいう。
十四 「通常運転」とは、試験研究用等原子炉施設において計画的に行われる試験研究用等原子炉の起動、停止、出力運転、燃料体の取替えその他の試験研究用等原子炉の計画的に行われる運転に必要な活動をいう。
十五 「運転時の異常な過渡変化」とは、通常運転時に予想される機械又は器具の単一の故障若しくはその誤作動又は運転員の単一の誤操作及びこれらと類似の頻度で発生すると予想される外乱によって発生する異常な状態であって、当該状態が継続した場合には試験研究用等原子炉の炉心(以下単に「炉心」という。)又は原子炉冷却材圧力バウンダリの著しい損傷が生ずるおそれがあるものとして安全設計上想定すべきものをいう。
十六 「設計基準事故」とは、発生頻度が運転時の異常な過渡変化より低い異常な状態であって、当該状態が発生した場合には試験研究用等原子炉施設から多量の放射性物質が放出するおそれがあるものとして安全設計上想定すべきものをいう。
十七 「多重性」とは、同一の機能を有し、かつ、同一の構造、動作原理その他の性質を有する二以上の系統又は機器が同一の試験研究用等原子炉施設に存在することをいう。
十八 「多様性」とは、同一の機能を有する二以上の系統又は機器が、想定される環境条件及び運転状態において、これらの構造、動作原理その他の性質が異なることにより、共通要因(二以上の系統又は機器に同時に影響を及ぼすことによりその機能を失わせる要因をいう。以下同じ。)又は従属要因(単一の原因によって確実に系統又は機器に故障を発生させることとなる要因をいう。以下同じ。)によって同時にその機能が損なわれないことをいう。
十九 「独立性」とは、二以上の系統又は機器が、想定される環境条件及び運転状態において、物理的方法その他の方法によりそれぞれ互いに分離することにより、共通要因又は従属要因によって同時にその機能が損なわれないことをいう。
二十 「燃料体」とは、試験炉規則第一条の二第二項第三号に規定する燃料体であって、試験用燃料体を除いたものをいう。
二十一 「燃料材」とは、熱又は中性子を発生させるために成形された核燃料物質をいう。
二十二 「燃料被覆材」とは、原子核分裂生成物の飛散を防ぎ、かつ、一次冷却材による侵食を防ぐための金属管、金属板、炭化ケイ素皮膜その他の燃料材を覆うものをいう。
二十三 「燃料の許容設計限界」とは、燃料材を覆う燃料被覆材の損傷の程度であって、安全設計上許容される範囲内で、かつ、試験研究用等原子炉を安全に運転することができる限界をいう。
二十四 「反応度価値」とは、制御棒の挿入又は引き抜き、液体制御材の注入その他の試験研究用等原子炉の運転に伴う試験研究用等原子炉の反応度の変化量をいう。
二十五 「制御棒の最大反応度価値」とは、試験研究用等原子炉が臨界(臨界近傍を含む。)にある場合において、制御棒を一本引き抜くことにより炉心に生ずる反応度価値の最大値をいう。
二十六 「反応度添加率」とは、試験研究用等原子炉の反応度を調整することにより炉心に添加される単位時間当たりの反応度の量をいう。
二十七 「原子炉停止系統」とは、試験研究用等原子炉を未臨界に移行し、及び未臨界を維持するために試験研究用等原子炉を停止する系統をいう。
二十八 「反応度制御系統」とは、通常運転時に反応度を調整する系統をいう。
二十九 「安全保護回路」とは、運転時の異常な過渡変化及び設計基準事故を検知し、これらの事象が発生した場合において原子炉停止系統及び工学的安全施設を自動的に作動させる設備をいう。
三十 「安全施設」とは、試験研究用等原子炉施設のうち、安全機能を有するものをいう。
三十一 「重要安全施設」とは、安全施設のうち、安全機能の重要度が特に高い安全機能を有するものをいう。
三十二 「工学的安全施設」とは、試験研究用等原子炉施設の損壊又は故障その他の異常による試験研究用等原子炉内の燃料体の著しい損傷又は炉心の著しい損傷により多量の放射性物質の放出のおそれがある場合に、これを抑制し、又は防止するための機能を有する安全施設をいう。
三十三 「一次冷却材」とは、炉心において発生した熱を試験研究用等原子炉から直接に取り出すことを主たる目的とする流体をいう。
三十四 「一次冷却系統設備」とは、一次冷却材が循環する回路を構成する設備をいう。
三十五 「最終ヒートシンク」とは、試験研究用等原子炉施設において発生した熱を最終的に除去するために必要な熱の逃がし場をいう。
三十六 「冠水維持設備」とは、水冷却型研究炉に係る試験研究用等原子炉施設において、一次冷却材の流出を伴う異常が発生した場合に、原子炉容器内の水位の過度の低下を防止し、炉心全体を冷却材中に保持するための機能を有する設備をいう。
三十七 「試験用燃料体」とは、燃料体の研究及び開発を行うことを目的とする燃料体をいう。
三十八 「カバーガス」とは、ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設において、ナトリウムの自由液面部を覆うことを主たる目的とする不活性ガスをいう。
三十九 「原子炉カバーガス」とは、カバーガスのうち、一次冷却材に係るものをいう。
四十 「炉心冠水維持バウンダリ」とは、水冷却型研究炉に係る試験研究用等原子炉施設において、原子炉容器及びそれに接続する配管で構成され、燃料体を冠水状態に保持するための隔壁となる部分をいう。
四十一 「原子炉格納容器バウンダリ」とは、ガス冷却型原子炉又はナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設のうち、原子炉格納容器において想定される事象が発生した場合において、圧力障壁及び放射性物質の放出の障壁となる部分をいう。
四十二 「原子炉冷却材圧力バウンダリ」とは、ガス冷却型原子炉に係る試験研究用等原子炉施設のうち、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、圧力障壁となる部分をいう。
四十三 「原子炉冷却材バウンダリ」とは、ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設において一次冷却材を内包するものであって、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において冷却材障壁を形成するもので、かつ、それが破壊することにより一次冷却材漏えい事故となる部分をいう。
四十四 「原子炉カバーガス等のバウンダリ」とは、ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設の通常運転時に原子炉カバーガス又は一次冷却材を内包する部分のうち、原子炉冷却材バウンダリを除いたものをいう。
第二章 試験研究用等原子炉施設
(試験研究用等原子炉施設の地盤)
第三条 試験研究用等原子炉施設(水冷却型研究炉、ガス冷却型原子炉及びナトリウム冷却型高速炉に係るものを除く。以下この章において同じ。)は、次条第二項の規定により算定する地震力(試験研究用等原子炉施設のうち、地震の発生によって生ずるおそれがあるその安全機能の喪失に起因する放射線による公衆への影響の程度が特に大きいもの(以下「耐震重要施設」という。)にあっては、同条第三項の地震力を含む。)が作用した場合においても当該試験研究用等原子炉施設を十分に支持することができる地盤に設けなければならない。
2 耐震重要施設は、変形した場合においてもその安全機能が損なわれるおそれがない地盤に設けなければならない。
3 耐震重要施設は、変位が生ずるおそれがない地盤に設けなければならない。
(地震による損傷の防止)
第四条 試験研究用等原子炉施設は、地震力に十分に耐えることができるものでなければならない。
2 前項の地震力は、地震の発生によって生ずるおそれがある試験研究用等原子炉施設の安全機能の喪失に起因する放射線による公衆への影響の程度に応じて算定しなければならない。
3 耐震重要施設は、その供用中に当該耐震重要施設に大きな影響を及ぼすおそれがある地震による加速度によって作用する地震力に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。
4 耐震重要施設は、前項の地震の発生によって生ずるおそれがある斜面の崩壊に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。
(津波による損傷の防止)
第五条 試験研究用等原子炉施設は、その供用中に当該試験研究用等原子炉施設に大きな影響を及ぼすおそれがある津波に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。
(外部からの衝撃による損傷の防止)
第六条 安全施設は、想定される自然現象(地震及び津波を除く。次項において同じ。)が発生した場合においても安全機能を損なわないものでなければならない。
2 重要安全施設は、当該重要安全施設に大きな影響を及ぼすおそれがあると想定される自然現象により当該重要安全施設に作用する衝撃及び設計基準事故時に生ずる応力を適切に考慮したものでなければならない。
3 安全施設は、工場等内又はその周辺において想定される試験研究用等原子炉施設の安全性を損なわせる原因となるおそれがある事象であって人為によるもの(故意によるものを除く。)に対して安全機能を損なわないものでなければならない。
(試験研究用等原子炉施設への人の不法な侵入等の防止)
第七条 工場等には、試験研究用等原子炉施設への人の不法な侵入、試験研究用等原子炉施設に不正に爆発性又は易燃性を有する物件その他人に危害を与え、又は他の物件を損傷するおそれがある物件が持ち込まれること及び不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第二条第四項に規定する不正アクセス行為をいう。第十八条第六号において同じ。)を防止するための設備を設けなければならない。
(火災による損傷の防止)
第八条 試験研究用等原子炉施設は、火災により当該試験研究用等原子炉施設の安全性が損なわれないよう、必要に応じて、火災の発生を防止することができ、かつ、早期に火災発生を感知する設備及び消火を行う設備(以下「消火設備」という。)並びに火災の影響を軽減する機能を有するものでなければならない。
2 消火設備は、破損、誤作動又は誤操作が起きた場合においても試験研究用等原子炉を安全に停止させるための機能を損なわないものでなければならない。
いつ 水による損傷の防止等)
第九条 安全施設は、試験研究用等原子炉施設内におけるいつ 水が発生した場合においても安全機能を損なわないものでなければならない。
2 試験研究用等原子炉施設は、当該試験研究用等原子炉施設内の放射性物質を含む液体を内包する容器、配管その他の設備から放射性物質を含む液体があふれ出た場合において、当該液体が管理区域外へ漏えいしないものでなければならない。
(誤操作の防止)
第十条 試験研究用等原子炉施設は、誤操作を防止するための措置を講じたものでなければならない。
2 安全施設は、容易に操作することができるものでなければならない。
(安全避難通路等)
第十一条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げる設備を設けなければならない。
一 その位置を明確かつ恒久的に表示することにより容易に識別できる安全避難通路
二 照明用の電源が喪失した場合においても機能を損なわない避難用の照明
三 設計基準事故が発生した場合に用いる照明(前号の避難用の照明を除く。)及びその専用の電源
(安全施設)
第十二条 安全施設は、その安全機能の重要度に応じて、安全機能が確保されたものでなければならない。
2 安全機能を有する系統のうち、安全機能の重要度が特に高い安全機能を有するものは、当該系統を構成する機械又は器具の単一故障(単一の原因によって一つの機械又は器具が所定の安全機能を失うこと(従属要因による多重故障を含む。)をいう。以下同じ。)が発生した場合であって、外部電源が利用できない場合においても機能できるよう、当該系統を構成する機械又は器具の機能、構造及び動作原理を考慮して、多重性又は多様性を確保し、及び独立性を確保するものでなければならない。
3 安全施設は、設計基準事故時及び設計基準事故に至るまでの間に想定される全ての環境条件において、その機能を発揮することができるものでなければならない。
4 安全施設は、その健全性及び能力を確認するため、その安全機能の重要度に応じ、試験研究用等原子炉の運転中又は停止中に試験又は検査ができるものでなければならない。
5 安全施設は、蒸気タービン、ポンプその他の機器又は配管の損壊に伴う飛散物により、安全性を損なわないものでなければならない。
6 安全施設は、二以上の試験研究用等原子炉施設と共用し、又は相互に接続する場合には、試験研究用等原子炉施設の安全性を損なわないものでなければならない。
(運転時の異常な過渡変化及び設計基準事故の拡大の防止)
第十三条 試験研究用等原子炉施設は、次に掲げるものでなければならない。
一 運転時の異常な過渡変化時において、設計基準事故に至ることなく、試験研究用等原子炉施設を通常運転時の状態に移行することができるものとすること。
二 設計基準事故時において次に掲げるものであること。
イ 炉心の著しい損傷が発生するおそれがないものであり、かつ、炉心を十分に冷却できるものであること。
ロ 設計基準事故により当該設計基準事故以外の設計基準事故に至るおそれがある異常を生じないものであること。
ハ 試験研究用等原子炉施設が工場等周辺の公衆に放射線障害を及ぼさないものであること。
(外部電源を喪失した場合の対策設備等)
第十四条 試験研究用等原子炉施設には、必要に応じ、外部電源が喪失した場合において原子炉停止系統に係る設備を動作させるために必要な発電設備その他の非常用電源設備を設けなければならない。
2 試験研究用等原子炉施設には、必要に応じ、全交流動力電源喪失時に試験研究用等原子炉を安全に停止し、又は、試験研究用等原子炉の停止後の温度、水位その他の試験研究用等原子炉施設の状態を示す事項(以下「パラメータ」という。)を監視する設備の動作に必要な容量を有する蓄電池その他の非常用電源設備を設けなければならない。
(炉心等)
第十五条 試験研究用等原子炉施設は、原子炉固有の出力抑制特性を有するものでなければならない。ただし、臨界実験装置に係る試験研究用等原子炉施設であって当該試験研究用等原子炉施設の安全を確保する上で支障がないものは、この限りでない。
2 試験研究用等原子炉施設は、試験研究用等原子炉の反応度を制御することにより核分裂の連鎖反応を制御できる能力を有するものでなければならない。
3 炉心は、通常運転時又は運転時の異常な過渡変化時に試験研究用等原子炉の運転に支障が生ずる場合において、原子炉停止系統、反応度制御系統、計測制御系統及び安全保護回路の機能と併せて機能することにより燃料の許容設計限界を超えないものでなければならない。
4 燃料体、減速材及び反射材並びに炉心支持構造物は、通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、試験研究用等原子炉を安全に停止できるものでなければならない。
5 燃料体は、次に掲げるものでなければならない。
一 通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時における試験研究用等原子炉内の圧力、自重、附加荷重その他の燃料体に加わる負荷に耐えるものとすること。
二 輸送中又は取扱中において、著しい変形を生じないものとすること。
(燃料体等の取扱施設及び貯蔵施設)
第十六条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、通常運転時に使用する燃料体又は使用済燃料(以下この条において「燃料体等」と総称する。)の取扱施設を設けなければならない。
一 燃料体等を取り扱う能力を有するものとすること。
二 燃料体等が臨界に達するおそれがないものとすること。
三 崩壊熱により燃料体等が溶融しないものとすること。
四 使用済燃料からの放射線に対して適切な遮蔽能力を有するものとすること。
五 燃料体等の取扱中における燃料体等の落下を防止できるものとすること。
2 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、燃料体等の貯蔵施設を設けなければならない。
一 燃料体等の貯蔵施設は、次に掲げるものであること。
イ 燃料体等を貯蔵することができる容量を有するものとすること。
ロ 燃料体等が臨界に達するおそれがないものとすること。
二 使用済燃料その他高放射性の燃料体の貯蔵施設にあっては、前号に掲げるもののほか、次に掲げるものであること。ただし、使用済燃料中の原子核分裂生成物の量が微量な場合その他の放射線の遮蔽及び崩壊熱の除去のための設備を要しない場合については、この限りでない。
イ 使用済燃料その他高放射性の燃料体からの放射線に対して適切な遮蔽能力を有するものとすること。
ロ 貯蔵された使用済燃料その他高放射性の燃料体が崩壊熱により溶融しないものとすること。
ハ 使用済燃料その他高放射性の燃料体の被覆材が著しく腐食するおそれがある場合は、これを防止できるものとすること。
ニ 放射線の遮蔽及び崩壊熱の除去に水を使用する場合にあっては、当該貯蔵施設内における冷却水の水位を測定でき、かつ、その異常を検知できるものとすること。
3 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、燃料取扱場所の放射線量及び温度を測定できる設備を設けなければならない。
一 燃料取扱場所の放射線量の異常を検知し、及び警報を発することができるものとすること。
二 崩壊熱を除去する機能の喪失を検知する必要がある場合には、燃料取扱場所の温度の異常を検知し、及び警報を発することができるものとすること。
(計測制御系統施設)
第十七条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、計測制御系統施設を設けなければならない。
一 炉心及びこれに関連する系統の健全性を確保するために監視することが必要なパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内に制御できるものとすること。
二 前号のパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内で監視できるものとすること。
三 設計基準事故が発生した場合の状況を把握し、及び対策を講ずるために必要なパラメータは、設計基準事故時に想定される環境下において、十分な測定範囲及び期間にわたり監視及び記録できるものとすること。
(安全保護回路)
第十八条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、安全保護回路を設けなければならない。
一 運転時の異常な過渡変化が発生する場合において、その異常な状態を検知し、及び原子炉停止系統その他系統と併せて機能することにより、燃料の許容設計限界を超えないようにできるものとすること。
二 設計基準事故が発生する場合において、その異常な状態を検知し、原子炉停止系統及び必要な工学的安全施設を自動的に作動させるものとすること。
三 安全保護回路を構成する機械若しくは器具又はチャンネルは、単一故障が起きた場合又は使用状態からの単一の取り外しを行った場合において、安全保護機能を失わないよう、多重性又は多様性を確保するものとすること。
四 安全保護回路を構成するチャンネルは、それぞれ互いに分離し、それぞれのチャンネル間において安全保護機能を失わないように独立性を確保するものとすること。
五 駆動源の喪失、系統の遮断その他の不利な状況が発生した場合においても、試験研究用等原子炉施設をより安全な状態に移行するか、又は当該状態を維持することにより、試験研究用等原子炉施設の安全上支障がない状態を維持できるものとすること。
六 不正アクセス行為その他の電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせる行為による被害を防止することができるものとすること。
七 計測制御系統施設の一部を安全保護回路と共用する場合には、その安全保護機能を失わないよう、計測制御系統施設から機能的に分離されたものとすること。
(反応度制御系統)
第十九条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、反応度制御系統を設けなければならない。
一 通常運転時に予想される温度変化、キセノンの濃度変化、実験物(構造材料その他の実験のために使用されるものをいう。以下同じ。)の移動その他の要因による反応度変化を制御できるものとすること。
二 制御棒を用いる場合にあっては、次に掲げるものであること。
イ 炉心からの飛び出し、又は落下を防止するものとすること。
ロ 当該制御棒の反応度添加率は、原子炉停止系統の停止能力と併せて、想定される制御棒の異常な引き抜きが発生しても、燃料の許容設計限界を超えないものとすること。
(原子炉停止系統)
第二十条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉停止系統を設けなければならない。
一 制御棒その他の反応度を制御する設備による二以上の独立した系統を有するものとすること。ただし、当該系統が制御棒のみから構成される場合であって、次に掲げるときは、この限りでない。
イ 試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、未臨界を維持することができる制御棒の数に比し当該系統の能力に十分な余裕があるとき。
ロ 原子炉固有の出力抑制特性が優れているとき。
二 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、原子炉停止系統のうち少なくとも一つは、試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、少なくとも一つは、低温状態において未臨界を維持できるものとすること。
三 制御棒を用いる場合にあっては、反応度価値の最も大きな制御棒一本が固着した場合においても前号の規定に適合するものとすること。
2 原子炉停止系統は、反応度制御系統と共用する場合には、反応度制御系統を構成する設備の故障が発生した場合においても通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、低温状態において未臨界を維持できるものでなければならない。
(原子炉制御室等)
第二十一条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉制御室を設けなければならない。
一 試験研究用等原子炉施設の健全性を確保するために必要なパラメータを監視できるものとすること。
二 試験研究用等原子炉施設の安全性を確保するために必要な操作を手動により行うことができるものとすること。
三 従事者が、設計基準事故時に、容易に避難できる構造とすること。
2 試験研究用等原子炉施設には、火災その他の異常な事態により原子炉制御室が使用できない場合において、原子炉制御室以外の場所から試験研究用等原子炉を停止させるために必要な機能を有する装置を設けなければならない。
(放射性廃棄物の廃棄施設)
第二十二条 工場等には、次に掲げるところにより、通常運転時において放射性廃棄物を廃棄する施設(放射性廃棄物を保管廃棄する施設を除く。)を設けなければならない。
一 周辺監視区域の外の空気中及び周辺監視区域の境界における水中の放射性物質の濃度を十分に低減できるよう、試験研究用等原子炉施設において発生する放射性廃棄物を処理する能力を有するものとすること。
二 液体状の放射性廃棄物の処理に係るものにあっては、放射性廃棄物を処理する施設から液体状の放射性廃棄物が漏えいすることを防止し、及び工場等外へ液体状の放射性廃棄物が漏えいすることを防止できるものとすること。
三 固体状の放射性廃棄物の処理に係るものにあっては、放射性廃棄物を処理する過程において放射性物質が散逸し難いものとすること。
(保管廃棄施設)
第二十三条 工場等には、次に掲げるところにより、試験研究用等原子炉施設において発生する放射性廃棄物を保管廃棄する施設を設けなければならない。
一 放射性廃棄物が漏えいし難いものとすること。
二 固体状の放射性廃棄物を保管廃棄する設備を設けるものにあっては、放射性廃棄物による汚染が広がらないものとすること。
(工場等周辺における直接ガンマ線等からの防護)
第二十四条 試験研究用等原子炉施設は、通常運転時において試験研究用等原子炉施設からの直接ガンマ線及びスカイシャインガンマ線による工場等周辺の空間線量率が十分に低減できるものでなければならない。
(放射線からの放射線業務従事者の防護)
第二十五条 試験研究用等原子炉施設は、外部放射線による放射線障害を防止する必要がある場合には、次に掲げるものでなければならない。
一 放射線業務従事者が業務に従事する場所における放射線量を低減できるものとすること。
二 放射線業務従事者が運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、迅速な対応をするために必要な操作ができるものとすること。
2 工場等には、放射線から放射線業務従事者を防護するため、放射線管理施設を設けなければならない。
3 前項の放射線管理施設には、放射線管理に必要な情報を原子炉制御室その他当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備を設けなければならない。
(監視設備)
第二十六条 試験研究用等原子炉施設には、必要に応じて通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、当該試験研究用等原子炉施設における放射性物質の濃度及び放射線量並びに周辺監視区域の境界付近における放射線量を監視し、及び測定し、並びに設計基準事故時における迅速な対応のために必要な情報を原子炉制御室その他当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備を設けなければならない。
(原子炉格納施設)
第二十七条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉格納施設を設けなければならない。
一 通常運転時に、その内部を負圧状態に維持し得るものであり、かつ、所定の漏えい率を超えることがないものとすること。ただし、公衆に放射線障害を及ぼすおそれがない場合にあっては、この限りでない。
二 設計基準事故時において、公衆に放射線障害を及ぼさないようにするため、原子炉格納施設から放出される放射性物質を低減するものとすること。ただし、公衆に放射線障害を及ぼすおそれがない場合にあっては、この限りでない。
(保安電源設備)
第二十八条 試験研究用等原子炉施設は、重要安全施設がその機能を維持するために必要となる電力を当該重要安全施設に供給するため、電力系統に連系したものでなければならない。
2 試験研究用等原子炉施設には、非常用電源設備を設けなければならない。
3 非常用電源設備及びその附属設備は、多重性又は多様性を確保し、及び独立性を確保し、その系統を構成する機械又は器具の単一故障が発生した場合であっても、運転時の異常な過渡変化時又は設計基準事故時において工学的安全施設及び設計基準事故に対処するための設備がその機能を確保するために十分な容量を有するものでなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 外部電源を喪失した場合その他の非常の場合において工学的安全施設及び設計基準事故に対処するための設備へ電気を供給するための発電設備が常時作動している場合
二 工学的安全施設及び設計基準事故に対処するための設備が、無停電電源装置に常時電気的に接続されている場合
三 外部電源を喪失した場合であって、次に掲げる全ての要件を満たす場合
イ 換気設備(非常用のものに限る。)を作動させる必要がないこと。
ロ 試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、低温状態において未臨界を維持することができること。
ハ 燃料体の崩壊熱を適切に除去することができること。
(実験設備等)
第二十九条 試験研究用等原子炉施設に設置される実験設備(試験研究用等原子炉を利用して材料試験その他の実験を行う設備をいう。)及び利用設備(試験研究用等原子炉を利用して分析、放射性同位元素の製造、医療その他の行為を行うための設備をいう。)(以下「実験設備等」と総称する。)は、次に掲げるものでなければならない。
一 実験設備等の損傷その他の実験設備等の異常が発生した場合においても、試験研究用等原子炉の安全性を損なうおそれがないものとすること。
二 実験物の移動又は状態の変化が生じた場合においても、運転中の試験研究用等原子炉に反応度が異常に投入されないものとすること。
三 放射線又は放射性物質の著しい漏えいのおそれがないものとすること。
四 試験研究用等原子炉施設の健全性を確保するために実験設備等の動作状況、異常の発生状況、周辺の環境の状況その他の試験研究用等原子炉の安全上必要なパラメータを原子炉制御室に表示できるものとすること。
五 実験設備等が設置されている場所は、原子炉制御室と相互に連絡することができる場所とすること。
(通信連絡設備等)
第三十条 工場等には、設計基準事故が発生した場合において工場等内の人に対し必要な指示ができるよう、通信連絡設備を設けなければならない。
2 工場等には、設計基準事故が発生した場合において試験研究用等原子炉施設外の通信連絡をする必要がある場所と通信連絡ができるよう、多重性又は多様性を確保した通信回線を設けなければならない。
第三章 水冷却型研究炉に係る試験研究用等原子炉施設
(外部電源を喪失した場合の対策設備等)
第三十一条 試験研究用等原子炉施設(水冷却型研究炉に係る試験研究用等原子炉施設に限る。以下この章において同じ。)には、必要に応じ、外部電源が喪失した場合において原子炉停止系統に係る設備を動作させるために必要な発電設備その他の非常用電源設備を設けなければならない。
2 中出力炉又は高出力炉に係る試験研究用等原子炉施設には、必要に応じ、外部電源が喪失した場合において原子炉冷却系統に係る設備を動作させるために必要な発電設備その他の非常用電源設備を設けなければならない。
3 試験研究用等原子炉施設には、必要に応じ、全交流動力電源喪失時に試験研究用等原子炉を安全に停止し、又はパラメータを監視する設備の動作に必要な容量を有する蓄電池その他の非常用電源設備を設けなければならない。
(炉心等)
第三十二条 試験研究用等原子炉施設は、原子炉固有の出力抑制特性を有するとともに、試験研究用等原子炉の反応度を制御することにより核分裂の連鎖反応を制御できる能力を有するものでなければならない。
2 炉心は、通常運転時又は運転時の異常な過渡変化時に試験研究用等原子炉の運転に支障が生ずる場合において、原子炉冷却系統、原子炉停止系統、反応度制御系統、計測制御系統及び安全保護回路の機能と併せて機能することにより燃料の許容設計限界を超えないものでなければならない。
3 燃料体、減速材及び反射材並びに炉心支持構造物は、通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、試験研究用等原子炉を安全に停止し、かつ、停止後に炉心の冷却機能を維持できるものでなければならない。
4 燃料体は、次に掲げるものでなければならない。
一 通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時における試験研究用等原子炉内の圧力、自重、附加荷重その他の燃料体に加わる負荷に耐えるものとすること。
二 輸送中又は取扱中において、著しい変形を生じないものとすること。
(一次冷却系統設備)
第三十三条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、一次冷却系統設備を設けなければならない。
一 破損し、一次冷却材の漏えいが発生しないものとすること。
二 適切な冷却能力を有するものとすること。
三 原子炉容器内部構造物の変形、破損その他の一次冷却材の流路が確保されないおそれがある事象が発生した場合において、炉心の冷却機能を維持できるものとすること。
四 一次冷却材喪失その他の設計基準事故時において、原子炉容器内の水位の過度の低下を防止し、当該容器内の設計水位を確保できるものとすること。
五 中出力炉又は高出力炉に係る試験研究用等原子炉施設にあっては、一次冷却系統設備からの一次冷却材の漏えいを検出する装置を有するものとすること。
(残留熱を除去することができる設備)
第三十四条 中出力炉又は高出力炉に係る試験研究用等原子炉施設には、試験研究用等原子炉を停止した場合において、燃料の許容設計限界を超えないようにするため、原子炉容器内において発生した崩壊熱その他の残留熱を除去することができる設備を設けなければならない。
(最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備)
第三十五条 中出力炉又は高出力炉に係る試験研究用等原子炉施設には、原子炉容器内において発生した残留熱及び重要安全施設において発生した熱を除去するため、最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備を設けなければならない。
(計測制御系統施設)
第三十六条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、計測制御系統施設を設けなければならない。
一 炉心及び冠水維持設備並びにこれらに関連する系統の健全性を確保するために監視することが必要なパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内に制御できるものとすること。
二 原子炉格納施設及びこれに関連する系統の健全性を確保するために監視することが必要なパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内に制御できるものとすること。ただし、試験研究用等原子炉施設の安全を確保する上で支障がないと認められるものについては、この限りでない。
三 前二号のパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内で監視できるものとすること。
四 設計基準事故が発生した場合の状況を把握し、及び対策を講ずるために必要なパラメータは、設計基準事故時に想定される環境下において、十分な測定範囲及び期間にわたり監視及び記録できるものとすること。
(原子炉停止系統)
第三十七条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉停止系統を設けなければならない。
一 制御棒その他の反応度を制御する設備による二以上の独立した系統を有するものとすること。ただし、当該系統が制御棒のみから構成される場合であって、次に掲げるときは、この限りでない。
イ 試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、未臨界を維持することができる制御棒の数に比し当該系統の能力に十分な余裕があるとき。
ロ 原子炉固有の出力抑制特性が優れているとき。
二 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、原子炉停止系統のうち少なくとも一つは、試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、少なくとも一つは、低温状態において未臨界を維持できるものとすること。
三 制御棒を用いる場合にあっては、反応度価値の最も大きな制御棒一本が固着した場合においても前号の規定に適合するものとすること。
2 制御棒の最大反応度価値及び反応度添加率は、想定される反応度投入事象(試験研究用等原子炉に反応度が異常に投入される事象をいう。以下同じ。)に対して炉心冠水維持バウンダリを破損せず、かつ、炉心の冷却機能を損なうような炉心又は炉心支持構造物の損壊を起こさないものでなければならない。
3 原子炉停止系統は、反応度制御系統と共用する場合には、反応度制御系統を構成する設備の故障が発生した場合においても通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、低温状態において未臨界を維持できるものでなければならない。
(原子炉制御室等)
第三十八条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉制御室を設けなければならない。
一 試験研究用等原子炉施設の健全性を確保するために必要なパラメータを監視できるものとすること。
二 試験研究用等原子炉施設の安全性を確保するために必要な操作を手動により行うことができるものとすること。
三 設計基準事故が発生した場合に試験研究用等原子炉の運転の停止その他の試験研究用等原子炉施設の安全性を確保するための措置をとるため、従事者が支障なく原子炉制御室に入り、又は一定期間とどまり、かつ、当該措置をとるための操作を行うことができるよう、遮蔽その他の適切な放射線防護措置、気体状の放射性物質及び原子炉制御室外の火災により発生する燃焼ガスに対する換気設備の隔離その他の適切に防護するための設備を設けること。
四 従事者が、設計基準事故時に、容易に避難できる構造とすること。
2 試験研究用等原子炉施設には、火災その他の異常により原子炉制御室が使用できない場合において、原子炉制御室以外の場所から試験研究用等原子炉を停止するための装置を設けなければならない。
3 前項の場合において、中出力炉又は高出力炉に係る試験研究用等原子炉施設には、必要に応じて、原子炉制御室以外の場所から試験研究用等原子炉内の燃料体の崩壊熱を除去し、かつ、必要なパラメータを監視するための装置を設けなければならない。
(監視設備)
第三十九条 試験研究用等原子炉施設には、必要に応じて通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、当該試験研究用等原子炉施設における放射性物質の濃度及び放射線量並びに周辺監視区域の境界付近における放射線量を監視し、及び測定し、並びに設計基準事故時における迅速な対応のために必要な情報を原子炉制御室その他当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備を設けなければならない。
2 周辺監視区域の境界付近における放射線量を監視し、及び測定し、並びに設計基準事故時における迅速な対応のために必要な情報を原子炉制御室その他の当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備(中出力炉又は高出力炉に係る試験研究用等原子炉施設に属するものに限る。)のうち常設のものには、前項の規定によるほか、非常用電源設備、無停電電源装置又はこれらと同等以上の機能を有する電源設備を設けなければならない。
(多量の放射性物質等を放出する事故の拡大の防止)
第四十条 中出力炉又は高出力炉に係る試験研究用等原子炉施設は、発生頻度が設計基準事故より低い事故であって、当該施設から多量の放射性物質又は放射線を放出するおそれがあるものが発生した場合において、当該事故の拡大を防止するために必要な措置を講じたものでなければならない。
(準用)
第四十一条 第三条から第十三条まで、第十六条、第十八条、第十九条、第二十二条から第二十五条まで及び第二十七条から第三十条までの規定は、水冷却型研究炉に係る試験研究用等原子炉施設について準用する。
第四章 ガス冷却型原子炉に係る試験研究用等原子炉施設
(外部電源を喪失した場合の対策設備等)
第四十二条 試験研究用等原子炉施設(ガス冷却型原子炉に係る試験研究用等原子炉施設に限る。以下この章において同じ。)には、必要に応じ、外部電源が喪失した場合において原子炉停止系統及び原子炉冷却系統に係る設備を動作させるために必要な発電設備その他の非常用電源設備を設けなければならない。
2 試験研究用等原子炉施設には、必要に応じ、全交流動力電源喪失時に試験研究用等原子炉を安全に停止し、又はパラメータを監視する設備の動作に必要な容量を有する蓄電池その他の非常用電源設備を設けなければならない。
(試験用燃料体)
第四十三条 試験用燃料体は、次に掲げるものでなければならない。
一 試験計画の範囲内において、試験用燃料体の健全性を維持できない場合においても、燃料体の性状又は性能に悪影響を与えないものであること。
二 設計基準事故時において、試験用燃料体が破損した場合においても、試験研究用等原子炉を安全に停止するために必要な機能及び炉心の冷却機能を損なうおそれがないものであること。
三 放射性物質の漏えい量を抑制するための措置を講じたものであること。
四 輸送中又は取扱中において、著しい変形が生じないものであること。
(燃料体等の取扱施設及び貯蔵施設)
第四十四条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、通常運転時に使用する燃料体、試験用燃料体又は使用済燃料(以下この条において「燃料体等」と総称する。)の取扱施設を設けなければならない。
一 燃料体等を取り扱う能力を有するものとすること。
二 燃料体等が臨界に達するおそれがないものとすること。
三 崩壊熱により燃料体等が溶融しないものとすること。
四 使用済燃料からの放射線に対して適切な遮蔽能力を有するものとすること。
五 燃料体等の取扱中における燃料体等の落下を防止できるものとすること。
2 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、燃料体等の貯蔵施設を設けなければならない。
一 燃料体等の貯蔵施設は、次に掲げるものであること。
イ 燃料体等を貯蔵することができる容量を有するものとすること。
ロ 燃料体等が臨界に達するおそれがないものとすること。
二 使用済燃料その他高放射性の燃料体の貯蔵施設にあっては、前号に掲げるもののほか、次に掲げるものであること。ただし、使用済燃料中の原子核分裂生成物の量が微量な場合その他の放射線の遮蔽及び崩壊熱の除去のための設備を要しない場合については、この限りでない。
イ 使用済燃料その他高放射性の燃料体からの放射線に対して適切な遮蔽能力を有するものとすること。
ロ 貯蔵された使用済燃料その他高放射性の燃料体が崩壊熱により溶融しないものとすること。
ハ 使用済燃料その他高放射性の燃料体の被覆材が著しく腐食するおそれがある場合は、これを防止できるものとすること。
ニ 放射線の遮蔽及び崩壊熱の除去に水を使用する場合にあっては、当該貯蔵施設内における冷却水の水位を測定でき、かつ、その異常を検知できるものとすること。
3 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、燃料取扱場所の放射線量及び温度を測定できる設備を設けなければならない。
一 燃料取扱場所の放射線量の異常を検知し、及び警報を発することができるものとすること。
二 崩壊熱を除去する機能の喪失を検知する必要がある場合には、燃料取扱場所の温度の異常を検知し、及び警報を発することができるものとすること。
(一次冷却系統設備)
第四十五条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、一次冷却系統設備を設けなければならない。
一 破損し、一次冷却材の漏えいが発生しないものとすること。
二 適切な冷却能力を有するものとすること。
三 原子炉圧力容器内部構造物の変形、破損その他の一次冷却材の流路が確保されないおそれがある事象が発生した場合において、炉心の冷却機能を維持できるものとすること。
2 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する機器を設けなければならない。
一 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に生ずる衝撃、炉心の反応度の変化による荷重の増加その他の原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する機器に加わる負荷に耐えるものとすること。
二 冷却材の流出を制限するため隔離装置を有するものとすること。
三 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に瞬間的破壊が生じないよう、十分な破壊じん性を有するものとすること。
四 原子炉冷却材圧力バウンダリからの一次冷却材の漏えいを検出する装置を有するものとすること。
(残留熱を除去することができる設備)
第四十六条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、試験研究用等原子炉停止時に原子炉圧力容器内において発生した崩壊熱その他の残留熱を除去することができる設備を設けなければならない。
一 燃料の許容設計限界を超えないようにするものとすること。
二 原子炉冷却材圧力バウンダリの健全性を維持するために監視することが必要なパラメータが設計値を超えないようにするものとすること。
(最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備)
第四十七条 試験研究用等原子炉施設には、原子炉圧力容器内において発生した残留熱及び重要安全施設において発生した熱を除去するため、最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備を設けなければならない。
(計測制御系統施設)
第四十八条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、計測制御系統施設を設けなければならない。
一 炉心、原子炉冷却材圧力バウンダリ及び原子炉格納容器バウンダリ並びにこれらに関連する系統の健全性を確保するために監視することが必要なパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内に制御できるものとすること。
二 前号のパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内で監視できるものとすること。
三 設計基準事故が発生した場合の状況を把握し、及び対策を講ずるために必要なパラメータは、設計基準事故時に想定される環境下において、十分な測定範囲及び期間にわたり監視及び記録できるものとすること。
(原子炉停止系統)
第四十九条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉停止系統を設けなければならない。
一 制御棒その他の反応度を制御する設備による二以上の独立した系統を有するものとすること。ただし、当該系統が制御棒のみから構成される場合であって、次に掲げるときは、この限りでない。
イ 試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、未臨界を維持することができる制御棒の数に比し当該系統の能力に十分な余裕があるとき。
ロ 原子炉固有の出力抑制特性が優れているとき。
二 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、原子炉停止系統のうち少なくとも一つは、試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、少なくとも一つは、低温状態において未臨界を維持できるものとすること。
三 制御棒を用いる場合にあっては、反応度価値の最も大きな制御棒一本が固着した場合においても前号の規定に適合するものとすること。
2 制御棒の最大反応度価値及び反応度添加率は、想定される反応度投入事象に対して原子炉冷却材圧力バウンダリを破損せず、かつ、炉心の冷却機能を損なうような炉心、炉心支持構造物又は原子炉圧力容器内部構造物の損壊を起こさないものでなければならない。
3 原子炉停止系統は、反応度制御系統と共用する場合には、反応度制御系統を構成する設備の故障が発生した場合においても通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、低温状態において未臨界を維持できるものでなければならない。
(原子炉制御室等)
第五十条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉制御室を設けなければならない。
一 試験研究用等原子炉施設の健全性を確保するために必要なパラメータを監視できるものとすること。
二 試験研究用等原子炉施設の安全性を確保するために必要な操作を手動により行うことができるものとすること。
三 設計基準事故が発生した場合に試験研究用等原子炉の運転の停止その他の試験研究用等原子炉施設の安全性を確保するための措置をとるため、従事者が支障なく原子炉制御室に入り、又は一定期間とどまり、かつ、当該措置をとるための操作を行うことができるよう、遮蔽その他の適切な放射線防護措置、気体状の放射性物質及び原子炉制御室外の火災により発生する燃焼ガスに対する換気設備の隔離その他の適切に防護するための設備を設けること。
四 従事者が、設計基準事故時に、容易に避難できる構造とすること。
2 試験研究用等原子炉施設には、火災その他の異常な事態により原子炉制御室が使用できない場合において、原子炉制御室以外の場所から試験研究用等原子炉を停止させ、崩壊熱を除去し、及び必要なパラメータを監視する装置を設けなければならない。
(監視設備)
第五十一条 試験研究用等原子炉施設には、必要に応じて通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、当該試験研究用等原子炉施設における放射性物質の濃度及び放射線量並びに周辺監視区域の境界付近における放射線量を監視し、及び測定し、並びに設計基準事故時における迅速な対応のために必要な情報を原子炉制御室その他当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備を設けなければならない。
2 周辺監視区域の境界付近における放射線量を監視し、及び測定し、並びに設計基準事故時における迅速な対応のために必要な情報を原子炉制御室その他の当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備のうち常設のものには、前項の規定によるほか、非常用電源設備、無停電電源装置又はこれらと同等以上の機能を有する電源設備を設けなければならない。
(原子炉格納施設)
第五十二条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉格納施設を設けなければならない。
一 通常運転時において、その内部を負圧状態に維持し得るものであり、かつ、所定の漏えい率を超えることがないものとすること。
二 設計基準事故時において、公衆に放射線障害を及ぼさないようにするため、原子炉格納施設から放出される放射性物質を低減するものとすること。
2 原子炉格納容器バウンダリを構成する設備は、通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に瞬間的破壊が生じないよう、十分な破壊じん性を有し、かつ、適切に作動する隔離機能と併せて所定の漏えい率を超えることがないものでなければならない。
3 原子炉格納容器を貫通する配管には、隔離弁を設けなければならない。ただし、計測装置又は制御棒駆動装置に関連する配管であって、当該配管を通じての漏えい量が十分許容される程度に抑制されているものについては、この限りでない。
4 試験研究用等原子炉施設には、一次冷却系統の配管の損壊その他の一次冷却系統内の圧力が降下する設計基準事故時に生ずる可燃性ガス及び酸素により原子炉格納容器の健全性を損なうおそれがある場合は、当該可燃性ガス及び酸素の濃度を低下させる設備を設けなければならない。
5 試験研究用等原子炉施設には、設計基準事故その他の原子炉格納容器から気体状の放射性物質が漏えいすることにより公衆に放射線障害を及ぼすおそれがある場合は、原子炉格納施設内の放射性物質の濃度を低下させる設備を設けなければならない。
(多量の放射性物質等を放出する事故の拡大の防止)
第五十三条 試験研究用等原子炉施設は、発生頻度が設計基準事故より低い事故であって、当該施設から多量の放射性物質又は放射線を放出するおそれがあるものが発生した場合において、当該事故の拡大を防止するために必要な措置を講じたものでなければならない。
(準用)
第五十四条 第三条から第十三条まで、第十八条、第十九条、第二十二条から第二十五条まで、第二十八条から第三十条まで及び第三十二条の規定は、ガス冷却型原子炉に係る試験研究用等原子炉施設について準用する。
第五章 ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設
(一次冷却系統設備)
第五十五条 試験研究用等原子炉施設(ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設に限る。以下この章において同じ。)には、次に掲げるところにより、一次冷却系統設備を設けなければならない。
一 破損し、一次冷却材の漏えいが発生しないものとすること。
二 適切な冷却能力を有するものとすること。
三 原子炉容器内部構造物の変形、破損その他の一次冷却材の流路が確保されないおそれがある事象が発生した場合において、炉心の冷却機能を維持できるものとすること。
2 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉冷却材バウンダリ及び原子炉カバーガス等のバウンダリを構成する機器を設けなければならない。
一 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に生ずる衝撃、炉心の反応度の変化による荷重の増加、熱及び内圧によるクリープひずみ、膨張による熱応力その他の原子炉冷却材バウンダリ及び原子炉カバーガス等のバウンダリを構成する機器に加わる負荷に耐えるものとし、かつ、ナトリウムにより腐食するおそれがないものとすること。
二 原子炉冷却材バウンダリの破損が生じた場合においても一次冷却材の液位を必要な高さに保持するものとすること。
三 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に瞬間的破壊が生じないよう、十分な破壊じん性を有するものとすること。
四 原子炉冷却材バウンダリからの一次冷却材の漏えいを検出する装置を有するものとすること。
五 原子炉カバーガス等のバウンダリからの原子炉カバーガスの漏えいを検出する装置を有するものとすること。
3 試験研究用等原子炉施設の原子炉冷却材バウンダリ及び原子炉カバーガス等のバウンダリの必要な箇所には、ナトリウムを液体の状態に保つことができる設備を設けなければならない。
(残留熱を除去することができる設備)
第五十六条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、試験研究用等原子炉停止時に原子炉容器内において発生した崩壊熱その他の残留熱を除去することができる設備を設けなければならない。
一 燃料の許容設計限界を超えないようにするものとすること。
二 原子炉冷却材バウンダリの健全性を維持するために監視することが必要なパラメータが設計値を超えないようにするものとすること。
(最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備)
第五十七条 試験研究用等原子炉施設には、原子炉容器内において発生した残留熱及び重要安全施設において発生した熱を除去するため、最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備を設けなければならない。
(計測制御系統施設)
第五十八条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、計測制御系統施設を設けなければならない。
一 炉心、原子炉冷却材バウンダリ、原子炉カバーガス等のバウンダリ及び原子炉格納容器バウンダリ並びにこれらに関連する系統の健全性を確保するために監視することが必要なパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内に制御できるものとすること。
二 前号のパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内で監視できるものとすること。
三 設計基準事故が発生した場合の状況を把握し、及び対策を講ずるために必要なパラメータは、設計基準事故時に想定される環境下において、十分な測定範囲及び期間にわたり監視及び記録できるものとすること。
(原子炉停止系統)
第五十九条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉停止系統を設けなければならない。
一 制御棒による二以上の独立した系統を有するものとすること。ただし、次に掲げるときは、この限りでない。
イ 試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、未臨界を維持することができる制御棒の数に比し当該系統の能力に十分な余裕があるとき。
ロ 原子炉固有の出力抑制特性が優れているとき。
二 通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、原子炉停止系統のうち少なくとも一つは、試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、少なくとも一つは、低温状態において未臨界を維持できるものとすること。
三 反応度価値の最も大きな制御棒一本が固着した場合においても前号の規定に適合するものとすること。
2 制御棒の最大反応度価値及び反応度添加率は、想定される反応度投入事象に対して原子炉冷却材バウンダリ及び原子炉カバーガス等のバウンダリを破損せず、かつ、炉心の冷却機能を損なうような炉心、炉心支持構造物又は原子炉容器内部構造物の損壊を起こさないものでなければならない。
3 原子炉停止系統は、反応度制御系統と共用する場合には、反応度制御系統を構成する設備の故障が発生した場合においても通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に試験研究用等原子炉を未臨界に移行することができ、かつ、低温状態において未臨界を維持できるものでなければならない。
(原子炉格納施設)
第六十条 試験研究用等原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉格納施設を設けなければならない。
一 通常運転時において、その内部を負圧状態に維持し得るものであり、かつ、所定の漏えい率を超えることがないものとすること。
二 設計基準事故時において、公衆に放射線障害を及ぼさないようにするため、原子炉格納施設から放出される放射性物質を低減するものとすること。
2 原子炉格納容器バウンダリを構成する設備は、通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に瞬間的破壊が生じないよう、十分な破壊じん性を有し、かつ、適切に作動する隔離機能と併せて所定の漏えい率を超えることがないものでなければならない。
3 原子炉格納容器を貫通する配管には、隔離弁を設けなければならない。ただし、事故の収束に必要な系統の配管に隔離弁を設けることにより安全性を損なうおそれがある場合及び計測装置又は制御棒駆動装置に関連する配管であって、当該配管を通じての漏えい量が十分許容される程度に抑制されているものについては、この限りでない。
4 試験研究用等原子炉施設には、設計基準事故その他の原子炉格納容器から気体状の放射性物質が漏えいすることにより公衆に放射線障害を及ぼすおそれがある場合は、原子炉格納施設内の放射性物質の濃度を低下させる設備を設けなければならない。
(準用)
第六十一条 第三条から第十三条まで、第十八条、第十九条、第二十二条から第二十五条まで、第二十八条から第三十条まで、第三十二条、第四十二条から第四十四条まで、第五十条、第五十一条及び第五十三条の規定は、ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設について準用する。
附 則
この規則は、原子力規制委員会設置法(平成二十四年法律第四十七号)附則第一条第五号に掲げる規定の施行の日(平成二十五年十二月十八日)から施行する。
附 則 (平成二九年九月一一日原子力規制委員会規則第一三号)
この規則は、公布の日から施行する。
附 則 (平成三〇年二月二〇日原子力規制委員会規則第三号)
(施行期日)
第一条 この規則は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 この規則の施行の際現に設置され又は設置に着手されている試験研究用等原子炉施設(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「法」という。)第二十三条第二項第五号に規定する試験研究用等原子炉施設をいう。以下同じ。)に対するこの規則による改正後の試験研究の用に供する原子炉等の位置、構造及び設備の基準に関する規則(以下「新試験炉設置許可基準規則」という。)第九条第二項、この規則による改正後の試験研究の用に供する原子炉等の設計及び工事の方法の技術基準に関する規則(以下「新試験炉設工基準規則」という。)第十三条の二第二項及びこの規則による改正後の試験研究の用に供する原子炉等の性能に係る技術基準に関する規則第十七条第二項の規定の適用については、この規則の施行の日から起算して一年を経過する日(以下「経過日」という。)までの間は、なお従前の例による。ただし、次に掲げるものについては、この限りでない。
一 経過日までの間に行われる次に掲げる許可、認可及び検査
イ 法第二十六条第一項の規定による変更の許可(新試験炉設置許可基準規則第九条第二項の規定に適合するために必要な事項に係るものに限る。)
ロ 法第二十七条第一項及び第二項の規定による認可(新試験炉設工基準規則第十三条の二第二項の規定に適合するために必要な事項に係るものに限る。)
ハ 法第二十八条第一項の検査(ロの認可を受けた設計及び方法に従って行われる工事に係るものに限る。)
二 前号ハの検査に合格した試験研究用等原子炉施設
第三条 この規則の施行の際現に設置され又は設置に着手されている発電用原子炉施設(法第四十三条の三の五第二項第五号に規定する発電用原子炉施設をいう。以下同じ。)に対するこの規則による改正後の実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(以下「新実用炉設置許可基準規則」という。)第九条第二項、この規則による改正後の実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則(以下「新実用炉技術基準規則」という。)第十二条第二項、この規則による改正後の研究開発段階発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(以下「新研開炉設置許可基準規則」という。)第九条第二項及びこの規則による改正後の研究開発段階発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則(以下「新研開炉技術基準規則」という。)第十二条第二項の規定の適用については、経過日までの間は、なお従前の例による。ただし、次に掲げるものについては、この限りでない。
一 経過日までの間に行われる次に掲げる許可、認可及び検査
イ 法第四十三条の三の八第一項の規定による変更の許可(新実用炉設置許可基準規則第九条第二項又は新研開炉設置許可基準規則第九条第二項の規定に適合するために必要な事項に係るものに限る。)
ロ 法第四十三条の三の九第一項及び第二項の規定による認可(新実用炉技術基準規則第十二条第二項又は新研開炉技術基準規則第十二条第二項の規定に適合するために必要な事項に係るものに限る。)
ハ 法第四十三条の三の十一第一項の検査(ロの認可を受けた工事の計画に従って行われる工事に係るものに限る。)
二 前号ハの検査に合格した発電用原子炉施設
第四条 この規則の施行前に施設に着手した工事であって、この規則の施行により新たに法第二十七条第一項及び第四十三条の三の九第一項の規定に該当するものを行っている者は、この規則の施行後においても引き続きその工事を行うことができる。
附 則 (平成三〇年六月八日原子力規制委員会規則第六号)
この規則は、公布の日から施行する。